2018年7月9日

理系男子、バイクを漕ぐ。初心者のためのバイクトレーニング│あなたのトライアスロン“初挑戦”を応援します! #4 (1/2)

 1人でスイム・バイク・ランを連続して行う鉄人レース、トライアスロン。興味はあるけれど、そもそもなにから始めればいいの? と思っている方も多いのではないでしょうか。

 今回MELOSではトライアスロン完走を目指す未経験者を募集。スクールの運営や大会の企画・開催などでトライアスロン界を大きく支える「アスロニア」の全面バックアップのもと、「第9回館山わかしおトライアスロン大会(タテトラ)」に参加するためのトレーニングを開始しました。トライアスロン初心者が短期間で体を作り、大会に出場するまでを密着取材します。

 第4回はバイクトレーニングです。ラン、スイムのトレーニングを経て徐々に自信をつけてきている挑戦者の岩渕孝彦さん。トライアスロンの3種目の中でも一番長距離を走るバイクの乗り方からスピードの出し方までみっちり教えてもらいます。

まずは基本のフォームをマスター。大切なのは重心のかけ方

▲大会で乗るバイクが自分の体にきちんと合っているかを確認する岩渕さん

 アスロニアの特別トレーニング最終日。この日も早朝集合。今回は室内バイクを使って、長距離を正しいフォームで漕ぎ続けるためのトレーニングをします。室内バイクのメリットは、信号で止まることがないので調整がしやすいことと、とにかく安心安全であること。絶対に倒れないので、フォームの修正や正しい重心のかけ方などの習得に適しています。

▲室内バイクの乗り方について教わります。前輪しかないんですね

 バイクトレーニングのコーチは西優哉さん。ご自身もトライアスロンのロングディスタンス完走を目指し日々のトレーニングに励んでいます。

▲自転車愛に溢れるコーチの西さん。笑顔で励ましながらトレーニング指導をしてくれます

「まず初めの20分間は、バイクの乗り方やフォームの確認をし、乗るコツをマスター。その後40分間ノンストップで乗り続け、その中で体のアラを見つけながら修正していきます」

 事前にトレーニングの流れを説明してくれるなんてわかりやすくて助かる! と思っていたら、「トレーニング始まったらホントにノンストップなので。説明していられません」とにこやかに西さんに告げられました。い、岩渕さん大丈夫かな……。ドキドキしながら、バイクトレーニング開始です。

 最初に室内バイクに乗る時の注意点を教えてもらいます。ロードバイクはペダルとタイヤが連動しているので、漕ぎ始めると自然にどんどんペダルが回り、急に止まることができません。室内バイクのブレーキはハンドル下にあるレバー。このレバーをゆっくり引き、3秒ほど待てばブレーキがかかります。ふむふむ。

▲いきなりレバーを引くとペダルも急に止まってしまうので注意

 最初はまたがって、ただペダルをくるくる回してフォームの微調整。初めはどうしても腕に力が入りがちなので、上半身のリラックスを意識して、と西さんからのアドバイス。「手は添えるだけ。肘下から糸が垂れているイメージです」とのこと。

 バイクでスピードを上げるには、全体重が足にかかることが理想だそう。前傾姿勢になりながら上半身をリラックスさせるためには、体幹を鍛え、姿勢をキープすることが必要になります。上半身に余計な力が入ってしまうと、長距離を漕ぐ間に手が痛くなってしまったり、支点が腕にいってしまって下半身がぶれてしまったりするのだとか。下半身がぶれると、全体重を足にかけることができません。岩渕さん、やや苦戦気味。

▲腕に力が入ってきたな、と思ったら一度手を離して重心をかける位置を探すのもアリ

 その次は左右の力のバランスを確認するため、片足ペダルで20秒ずつ漕ぎます。どちらが回しやすいかを聞かれ、岩渕さんの答えは「右」。その場合、左を意識してペダルを漕ぐようにします。また、ペダルを踏みこんだときと引いているときのどちらが余分な力が入らないか、と言う質問では「踏みこんだとき」。この場合も反対を意識して、バランスを調整します。

▲片足ずつペダルを漕ぎます。どちらに力が入っているのか意識してコントロール

 その後は立ち漕ぎの状態でペダルを漕ぎやすいポジションを見つけてみたり、あえて手放しで漕いでみてどれだけ腕に力をかけてしまっているのかを確認したりして、前半の20分間が終了。バイクに乗るときのコツ、ポイントはバッチリ押さえました!

次ページ:超過酷! 耐久バイクトレーニング

1 2