2018年10月9日

ランニングシューズの「基本のき」。選び方、最新事情、厚底シューズの性能、手入れ方法をマラソンのプロに聞いた (2/3)

まずは足のサイズを知り、履き方のポイントを押さえて履き比べる

――実際に購入するときは、どのように選んだらよいでしょうか。

シューズ選びの第一歩は、足のサイズを知ることです。自分の足のサイズ、わかりますか。

――普段は22.5cmの靴を履いています。

勘違いしやすいのですが、それは靴のサイズであって、足のサイズとは違うのです。かかとからつま先までの一番長い部分である「足長」と、拇趾(親指)と小趾(小指)の骨の張り出した部分の周囲である「足周」を測ります。メジャーや測定板を使うこともあれば、専用の機械でデジタル測定できるところもあります。お店でしっかり測ってもらいましょう。サイズは裸足で測定しますが、シューズの試し履きはランニング用の靴下を着用してフィット感を確認します。

――忘れずにマイ靴下を持参します。靴下は、やはりランニング用がよいのですね。

靴下専門メーカーのランニング用靴下には、優れたものが多いです。長時間走っても快適な素材で、伸びたりよれたりしない立体的な編み方をしています。靴下の履き比べができる店もありますよ。

――そうなんですね。ほかにも、試し履きで心得ていたほうがよいことはありますか。

1度履いただけで即断せず、少し時間をかけて何度か脱ぎ履きをしてみてください。2度3度と足入れをすると、最初の印象と変わることがあります。それから、ときどき人差し指をかかとに差し込んで履いている人を見かけますが、これはNG。靴ベラを使いましょう。

靴ベラを使って足を入れたら、かかとを床につけてつま先を上げた状態で紐を結びます。履くときに自分のかかととシューズのヒールカップをフィットさせることが重要です。つま先には少しゆとりをもたせます。

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