2018年12月14日

口コミで195ヵ国3600万人に拡大!アスリートが集まるSNS「STRAVA」が日本に本格参入。ランニングやサイクリングなど32種に対応 (3/3)

サービス拡大の要因は口コミ。日本人がランニングする時間帯に大きな特徴

 STRAVAが日本に本格参入をしてから、初めての年末を迎えます。そこで気になるのが、この1年間で見えてきたであろう、世界のアスリートと日本のアスリートとの違い。これについて三島氏は「日本人は、早朝や夜の遅い時間帯にランニングをする傾向があります」と説明しました。グローバルではあまり見られない、日本人に特有の傾向だそう。おそらく、会社員の勤務時間が長いことが影響しているのでしょう。

▲早朝や夜の遅い時間帯にランニングをするのが、日本人の特徴

 このほかSTRAVAでは、日本のランナーが1回のランニングで走った距離を、年代別に出しています。それによれば、男女ともに50代が最も長い距離を走っているとのこと(男性50代は9.6km、女性50代は8.7km)。また、ユニークなところでは「ランニングで通勤する人の平均走行距離」というランキングも出しており、これは四国が12.42kmでトップ。近畿が11kmで続きました。

▲日本のランナーが1回のランニングで走った距離の平均値

▲ランニングで通勤する人の平均走行距離

 ランニングアプリひとつとっても、世界ではさまざまなサービスが展開しています。そうした競合との差別化について、三島氏は「STRAVAはアスリートのコミュニティを育んでいくことに特化したSNSということです。競合のサービスはマーケティングの意味合いが強かったりしますが、弊社はプラットフォームづくりに集中しています」と回答。

▲現時点では、アスリートのコミュニティ拡大に注力するSTRAVA

 「大規模なプロモーションを行わず、人々の口コミでここまで拡大したサービス」(三島氏)、というのもSTRAVAのおもしろいところ。「フランス、ドイツ、ブラジル、日本などには、担当者が1名しかいません。だから、できることも限られているんです」(三島氏)。

 では、収益はどうなっているのでしょうか。そこでマネタイズに関して聞くと、利益のほとんどはStrava Summit(有料サービス)によるものだそう。「株式も上場しておりませんし、まだファンディングを受けている状況なんです」と説明します。

 当面はアプリとしての性能を研ぎ澄ませていく、と同氏。2020年の東京オリンピックが目前に迫る中、プロ・アマのアスリートが一堂に会するSTRAVAの日本市場における今後の展開に要注目です。

《アプリのダウンロード》
▶iPhone(iOS)はこちら/▶Androidはこちら
《公式サイト》
https://www.strava.com/
《Strava Japan Club》
https://www.strava.com/clubs/488573

<Text & Photo:近藤謙太郎>

1 2 3