2019年1月23日

いつもと違うトレーニングで新しい景色が見えた│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#24 (2/2)

 ボスの上に立ってのスクワットというのも経験しました。鏡に映る自分の足が漫画みたいにぷるぷるしてきて、笑いそうになっちゃった。

「地震が収まるまで待って!」

 インストラクターに言われ、どうにか我慢していると本当にぷるぷるが収まるのです。スクワットといえるのかどうか程度にしか腰を落とせませんでした。次の機会には、もう少し「深く、しっかり!」「最後までやり切る!」をしたいと思います。

 さて、このやさしいようなきびしいような先生はオーナーでもある竹内亜矢子さん。かつては振付師をされていたとのこと。トレーニングの最中はダンスミュージックをかけてくださったので、トレーニングが終わった後、あつかましくも聞いてみました。

「あのう、私ってディスコ時代の盆踊りみたいなのしかわからないんですけれど、昔のゆる〜いダンスミュージックで今風のダンスって踊れるもんですか?」

「もちろんですよ」

 頭を左右に振って身体がバッテンみたいになるダンスを指導してもらいました(歌番組とかでみかけるやつです)。入念なストレッチ&筋肉を使いに使ったトレーニングの後のダンスは、思いのほか楽しかった。自分の身体が勝手に跳ねていくような感覚、というか。

 たまに自分のルーティーンを崩してみるのと新しい景色がみえますね。

[プロフィール]

甘糟りり子(あまかす・りりこ)

神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。『甘糟りり子の「鎌倉暮らしの鎌倉ごはん」』(ヒトサラマガジン)も連載中。河出書房新社より新著『鎌倉の家』が刊行。

<Text & Photo:甘糟りり子>

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