2017年11月3日

ヨガに遅刻!視線が痛い……。そのとき先生は?の巻|アラフォーライターのメンズヨガ体験記 #5 (2/2)

 教室が終わって、帰りがけにある生徒さんが「片足立ちが全然できなくて」なんて話をしていると、すかさず先生は「って思っているからですよ。自分のマインドでシャットアウトしている。片足立ち楽しい、って笑いながらやってみてください。すぐにできちゃいますよ」。言葉が胸に響きます。

▲ヨガ終わりに先生と雑談をしました

 筆者を見て「来たときと今では、表情が全然違いますね」と先生。来たときは遅刻が申し訳なくて、と答えると、こんな話をしてくれました。「ハワイのヨガのクラスでは遅刻は当たり前でした。30人のクラスなのにスタート時は5人くらいしかいなくて、みんなバラバラと集まってくる。日本では遅刻は悪いことと決めつけてしまいます。時間通りに来てマットを敷いて待っている人たちは、遅刻して来た人を“なんで遅刻するんですか”と責める。それを許容する心をもつことが大事。これは遅刻する自分を受け入れることでもあります。他人も自分も許容できる心が育てば、日常生活も楽になるでしょう」。救われる思いです。

 先生の話によれば、海外のヨガ教室では、先生と同じポーズをしていない人も多いとのこと。「日本人の感覚で言えば、あれ、これ今やっちゃうの? という感じ。必ずしも先生と同じポーズを取らなくて良いんですよ」とAYAKO先生。人と比べない、うまくポーズできているかなと思わなくて良い、やりたいことをやれば良い、ありのままの自分を受け入れる。規律を重んじる日本人にはなかなかできないことですが、それができれば現代社会のストレスからも開放されるような気がします。

 そもそも、先生がヨガを始めたきっかけは何だったんでしょう。「週末、海に行けなくなってしまって。その代わりに始めました。ハワイでは朝、ヨガをやってからサーフィンに行く地元の方が多かった。ヨガは、向こうの人の日常生活に密着していたんですね。そこで始めてみたのがきっかけ。もう20年前のことです」(AYAKO先生)。

 最後に聞きました。いまメンズヨガって、どのくらい盛り上がっているんでしょうか。「うちのクラスでは、多い時は男性ばかりのときがあります。年齢層は40~70までと幅広いですね。お仕事の終わりに来られる方、お休みの日に夫婦で来られている方もいます。会社の経営者の方も。前からヨガに興味があった、ここにスタジオがあるのを見つけてのぞいてみたなんて、人によって理由もさまざまです」(AYAKO先生)。心も身体も浄化されたような、そんな雨降りの月曜日の夜でした。

【店舗情報】
Studio Tao
[住所]東京都千代田区神田佐久間町3-1 以志山ビル3
[アクセス]秋葉原駅より徒歩3分
[営業時間]10:00〜22:00
[予約&詳細]https://school.epark.jp/school/13499

<Text & Photo:近藤謙太郎>

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