【対処法】コーヒーの飲み過ぎで気持ち悪い。どうすればいい?[医師監修] (1/2)
コーヒーを飲み過ぎるとどうなるのか。カフェインを含むコーヒーを過剰に摂取すると、気持ち悪さや吐き気、心拍数の増加といった不快な症状を引き起こすことがあります。
「腎臓に悪い」など病気になるといったうわさを始め、「死亡する」など、そんな極端な! と突っ込んでしまいそうな話、そしてよくある「コーヒーの飲み過ぎによって気持ち悪くなった時の対処法」を、なかざわ腎泌尿器科クリニック院長 中澤 佑介先生に聞きました。
なぜコーヒーを飲み過ぎると気持ち悪くなるのか
コーヒーに含まれるカフェインは、中枢神経系に刺激を与え、心拍数を上げたり、神経を興奮させたりする働きがあります。
そのため、コーヒーを飲み過ぎ(=カフェインを摂り過ぎ)により、以下が起こります。
- 不快感
- 不安感
- 動悸
- 震え
これが気持ち悪さを引き起こす原因とされています。
気持ち悪くなった時の対処法
コーヒーの飲み過ぎで気持ち悪くなった時は、安静にした上で、カフェインの影響を和らげるために、カフェインを含まない飲み物や食品を摂ると良いでしょう。
カフェインには利尿作用があるため、脱水のリスクも考えられます。脱水を防ぐためにも、水などカフェインが入っていない飲料を飲みましょう。
どれくらいから飲み過ぎと判断できる?
ブラックコーヒーの場合、1日にコーヒーカップ3杯以上は、飲みすぎと判断できます。
しかし、カフェインの感受性は、個人差が大きいです。そのため、健康に影響を与える量を正確に定められないので、日本では1日の摂取許容量の設定がなされていません。とはいえ、もちろん上限がないわけではなく1日のカフェイン摂取量は300mg/日(約コーヒーカップ2杯分)に留めるべきとする報告*があるので、この辺を目安にしておくといいでしょう。
*『日常生活の中におけるカフェイン摂取 -作用機序と安全性評価- 』栗原 久 東京福祉大学・大学院紀要 第6巻 第2号 (Bulletin of Tokyo University and Graduate School of Social Welfare) pp109-125 (2016,3))
コーヒーを飲み過ぎたときの対処法
コーヒーを飲み過ぎた時は、摂り過ぎたカフェインを中和させるためにカフェインが入っていない飲み物で水分補給すると良いでしょう。
水・麦茶などの飲料がおすすめです。水分補給することで、効率的にカフェインを排出する助けもしてくれるでしょう。
コーヒーの飲み過ぎは体に悪いと言われる理由
カフェインによる影響
コーヒーには、「カフェイン」という成分が含まれています。カフェインを過剰に摂取することで、以下のような悪影響が出る可能性があります。
- 睡眠障害
- 不安感を引き起こす
- 血圧上昇による心臓への負担
- 利尿作用による脱水リスクの増加 など
カフェインには、脳内で眠気を作ったり神経を鎮静させたりする「アデノシン」という物質をブロックする働きがあります。そのため、睡眠や精神面に影響を与えることがあるのです。
薬を飲み過ぎてはいけないように、カフェインのような「薬理作用」のある食品も摂り過ぎは良くないです。
胃酸分泌による影響
コーヒーは、胃酸分泌を刺激すると言われています。胃酸過多は以下などの症状を悪化させる可能性があります。
- 胃潰瘍
- 胃酸逆流症
コーヒーを飲みすぎると「死亡する」「腎臓に悪い」……医師の回答は
コーヒーの飲み過ぎによって、「死亡する」「腎臓に悪い」といった噂があります。これらの噂は本当なのでしょうか。