体内時計とは?体内時計が狂う原因と、整える方法「カギは朝食にアリ!」 (2/3)
──朝食が体内時計に影響を与えるというのは本当でしょうか? その理由を教えてください。
はい、朝食は体内時計に影響を与えます。朝食を摂ることで、体内時計のリセットが起こり、消化器系のリズムが整います。
食事は体内時計の一部である末梢の子時計(肝臓や腸などの組織にある時計)に働きかけ、全体のリズムを調整するため、朝食は重要な役割を果たします。
朝食をしっかりとると、夜しっかり眠れる体をつくることができるのです。
──体内時計を整える方法には「朝日を浴びる」「運動」などもありますが、朝食を食べることがもっとも効果的というのは本当でしょうか?
朝食以外にも、「朝日を浴びる」「運動」などの方法も、体内時計のリセットに効果的です。
ただし、前述したように経路が違うので、おもに親時計に働きかける“光”と、子時計に働きかける“食事・運動”に分けることができるということです。
夜に光を浴びすぎないよう、ブルーライトカット眼鏡をかけることも効果的です。また運動も体内時計のリセットに役立ちます。たとえば夜遅くにジム通いをする人は夜型になりやすいことわかっています。
光・食事・運動。すべて体内時計のリセットに有効ですが、どれがもっとも効果的かは、個人差やライフスタイルの関係上、できることが限られていると思います。
そのため、複数の方法を組み合わせることが理想的ですが、まずはやりやすいものからトライしてみてはいかがでしょうか。
──理想的な朝食の内容について教えてください。どのような食材や栄養素が体内時計を整えるのに効果的ですか?
理想的な朝食は、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれたものです。食材の組み合わせが体内時計のリセットに関わることがわかっています。
中でも卵やチーズなどの“タンパク質”と、ご飯やパンなどの糖質を含む“炭水化物”の組み合わせ、DHA・EPAのような“魚油”も、体内時計のリセットに効果的です。
また、和食のように品数が多い食事を摂ることが、早寝早起きになることがわかっています。
朝昼夜の食事のバランスを1:1:1にできるようにすることも、朝リセット機構を働かせるために大切です。
朝ごはんをたくさん食べられる工夫をしていくといいのですが、支度するのが大変な場合は、夕飯の一皿を朝ごはんに回す、チーズや魚の缶詰など調理せずに手軽にタンパク質を摂取できるものもおすすめですよ!
雪印メグミルク6Pチーズ。間食やおつまみにも!
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