
朝の吐き気、原因は「ストレス」?どう対処するべきか[心療内科医監修] (2/2)
つらい吐き気、どう対処する?
ストレスが原因と思われる吐き気は、まず次の方法で対処しましょう。
- 横になって安静にする
- 深呼吸する
- 水分を摂る
また、普段から、十分な睡眠時間を確保して、胃に負担がかかる食事は控えるように心がけましょう。毎日ぬるめのお湯に浸かる(39度前後、10分間程度)ようにすることもおすすめです。
吐き止め薬は使ってもいい?
市販の吐き止め薬の服用で、一時症状が緩和され対応できる場合もあります。吐き気の緩和に用いられる市販薬としては、漢方薬の「半夏厚朴湯」「六君子湯」等が挙げられます。
しかしながら、吐き気が継続して起きる場合に、自己判断で薬の服用を続けてしまうと、根本的な改善につながらないケースもあります。
吐き気が継続して起こる場合は医療機関を受診し、出現している症状にあった薬を処方してもらったり、必要に応じてカウンセリングなどを受けることをおすすめします。
病院の受診をすすめるケース
- 激しい腹痛や頭痛がある
- 物が二重に見える
- 胸の痛みを伴う
- 背中や腰に突然痛みが生じた
- 血尿や血便がみられる
- 便が出ない状態になった
- 嘔吐物に血液が混ざっている
- 食事が摂れない
ストレス性の吐き気を放置すると、急性胃炎、慢性胃炎を発症する可能性があります。
吐き気の原因がストレスや自律神経失調症が場合、出現する症状が多岐にわたり、日々状態が変化するケースが多いです。もっともつらい症状が出ている診療科を受診し、状況を相談することをおすすめします。
(例)
「精神的な面」が気になる場合 → 心療内科
▼参考
日本消化器病学会 消化性潰瘍
https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/kaiyou.html
日本臨床内科医会 自律神経失調症
https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf
日本成人病予防協会 ストレスについて
https://www.japa.org/mental_health/stress/sign.html
大阪がん循環器病予防センター ストレスについて
http://www.osaka-ganjun.jp/health/lifestyle/stress/more.html
監修者プロフィール
田中 奏多先生
福島県立医科大学卒業。「働く人を支える」薬に依存しない医療を展開する「BESLI CLINIC」を2014年に協同創設、2030年を基準に医療現場から社会を支える医療経営を実践しています。産業医視点からビジネスマン・ビジネスウーマンを支えております。生薬ベースの漢方内科での経験を活かし、腹診を含めた四診から和漢・井穴刺絡などの東洋医学を扱い、ホルモン、生活習慣をベースに身体から心にアプローチする診療を担当。米国マウントサイナイ大学病院へ留学、ハーバード大学TMSコースを修了。TMSをクリニックへ導入、日本人に合わせたTMSの技術指導、統括を行っています。
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。