
急に心臓がバクバクする…ストレスが原因ってホント?医師に聞いた、動悸を落ち着かせる4つの対処法 (1/2)
急に心臓がバクバク、ドキドキ。ストレスが原因という噂がありますが、本当でしょうか。平成かぐらクリニック院長であり、メンタルアシストプログラム総責任者の伊藤 直先生に聞きました。動悸の対処法や、疑われる病気についても解説します。
Q.急に心臓がバクバクすることがあります。ストレスが原因になることがあると聞きましたが、本当でしょうか?
伊藤先生:はい、本当です。緊張やストレスがあると、「交感神経」が優位になり、心臓がバクバクすることがあります。
交感神経が優位になると、体内に血液を大量に送ろうとするため、心拍数の増加や血圧の上昇を引き起こします。
一時的なストレスであれば「副交感神経」が働き、心臓がバクバクする状態もすぐにおさまります。しかし、長時間ストレスがかかると、副交感神経が優位にならず、動悸が続いてしまいます。
下記のような人は、ストレスで心拍数が上がりやすいです。
・疲労やストレスがたまっている
・不規則な生活リズムを送っている
・風邪をひいている
・ケガをしている
ストレスによる動悸の4つの対処法
伊藤先生:ストレスによる動悸がひどいときは、次の対処法を実践しましょう。
対処法1 深呼吸をする
(1)4秒数えながら、鼻から空気を吸い込む(お腹を膨らませるイメージ)
(2)4秒数えながら、口からゆっくりと息を吐き出す
心臓がバクバクしたタイミングや、ストレスを感じた際に、1分間の深呼吸を行いましょう。
心臓がバクバクしている状態は、呼吸が浅くなり、どんどん交感神経を優位にしてしまいます。意識して深くゆっくりと呼吸をすることで、副交感神経が優位になりやすいです。
対処法2 いったん安静にして過ごす
心臓がバクバクしたら、ベッドで横になったり、椅子に座ってボーっとしたりして、リラックスしましょう。動くと心拍数が上がるので、いったん安静にして過ごします。
このときにスマホを見てしまうと、スマホの情報で交感神経が優位になる恐れがあるので、何もせずに目をつむるのがおすすめです。余裕があれば、ラベンダーのお香を焚いたり、ヒーリング音楽を流したりするとよいでしょう。
対処法3 ストレッチをする
柔軟をメインに、静的ストレッチ(※)を行いましょう。椅子に座った状態で、深呼吸をしながら体を伸ばすことも効果的です。
(※)反動や弾みをつけずに、筋肉をゆっくり伸ばして維持するストレッチ
ストレッチを行うと、副交感神経が優位になるため、動悸が落ち着きます。なお、ストレッチは「気持ちよい」と感じる程度の強さで行いましょう。
対処法4 信頼できる人と話をする
家族や友人など、信頼できる相手と話すことで気分が楽になるため、動悸も落ち着くでしょう。
どうしても話せる相手がいないときは、カウンセラーなどの専門家に相談することもおすすめです。ストレスの原因について相談することで、根本的な解決につながる場合があります。
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