発達障害「ASD(自閉スペクトラム症)」の男性に見られやすい5つの特徴とは?
ヘルス&メンタル
2026年2月20日

発達障害「ASD(自閉スペクトラム症)」の男性に見られやすい5つの特徴とは? (2/2)

「ASD(自閉スペクトラム症)」にまつわるウワサを斬る!

ASDについては、インターネット上に様々な情報が溢れています。中には誤解や偏見に基づいたものも少なくありません。ここでは、よく聞かれる「ウワサ」について、実際のところはどうなのかを解説します。

Q.「ASD(自閉スペクトラム症)」の人は"謝らない"ってホント?

A. 誤解です。謝らないのではなく、「謝るべき状況」の認識が異なることがあるのです。

ASDの方が「謝らない」と言われることがありますが、正確ではありません。多くのASD当事者は、自分が悪いことをしたと認識すれば、きちんと謝ることができます。

問題は、「何が相手を傷つけたのか」「なぜ謝る必要があるのか」が理解しにくい場合があるということです。ASDの特性として、相手の感情や意図を読み取ることが難しいため、自分の言動が相手を不快にさせたことに気づかないことがあります。

たとえば、事実を述べたつもりが相手を傷つけていた、冗談のつもりが本気に受け取られた、といった場合に、「なぜ怒っているのかわからない」という状況が生じることがあります。

また、謝罪が必要だとわかっていても、どのように謝ればいいのか、どんな言葉を使えばいいのかがわからず、行動に移せないこともあります。

何が問題だったのかを具体的に説明することで、適切に対応できることも多いのです。

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Q.「ASD(自閉スペクトラム症)」の人は"返事をしない"ってホント?

A. これも誤解です。返事をしないのではなく、返事が必要だと認識していない、または返事の仕方がわからないことがあります。

「呼んでも返事をしない」「質問しても答えない」など言われることもありますが、いくつかの理由が考えられます。

まず、ASDの方は一つのことに集中していると、周囲の声が耳に入らないことがあります。無視しているのではなく、本当に聞こえていない、または聞こえていても処理できていないのです。

また、質問の意図がわからない、どう答えればいいかわからないという場合に沈黙してしまうこともあります。

「どう思う?」のような曖昧な質問はとくに難しく、具体的に何を答えればいいのか迷っているうちに、沈黙が長くなってしまうことがあります。

さらに、そもそも「返事をすることが求められている」という社会的なルールを認識していない場合もあります。悪気があるわけではなく、その場面で何が期待されているのかがわからないのです。

返事がない場合は、名前を呼んで注意を引いてから話しかける、質問を具体的にするといった工夫が有効です。

Q.「ASD(自閉スペクトラム症)」の人は"顔つきに特徴がある"ってホント?

A. 科学的根拠はありません。外見だけでASDかどうかを判断することはできません。

「ASDの人は顔つきに特徴がある」という説がインターネット上で見られることがありますが、これは科学的に証明されたものではありません。ASDは脳の機能的な特性であり、顔の造形とは関係がありません。

「ASDの人は〇〇な顔つき」といった言説は、偏見やステレオタイプを助長する可能性があり、注意が必要です。

ASDの診断は、専門家による詳細な問診や行動観察、心理検査などを通じて行われるものです。

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監修者プロフィール

神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生

東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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