2021年8月10日

スマホの見すぎで首がだるいときのリフレッシュポーズ

 長時間悪い姿勢をとっていると、首の骨がまっすぐになってしまい、肩や首の痛みをともなうことがあります。「スマホ首」とも呼ばれるストレートネックが疑われる場合、どのような対策があるのでしょうか。整形外科医&カイロプラクターの竹谷内康修氏に聞きました。

ストレートネックになったときの対策

 痛みが継続する場合は、必ず整形外科を受診し、診断してもらうことをおすすめします。首の痛みがあるからストレートネックというわけではありません。実は頚椎症や手のしびれなどをともなう頸椎症性神経根症や、椎間板ヘルニアの神経根症タイプなどが起きている場合があります。

 ストレートネックだった場合、整形外科では痛みを緩和する薬を処方してもらえます。しかし、普通に行なわれる治療方法だけでは、なかなか改善しません。

「整形外科などで行われている首の牽引療法などで、ストレートネックを改善することはできません。また一旦ストレートネックになってしまうと、先に紹介した予防法だけでも改善が難しくなります。一度崩れてしまった背中や腰のカーブを元に戻すには、首だけでなく背中や腰のカーブ全体を正常に戻すことが大切になります。その点カイロプラクティックは、全体を調整することができます」(竹谷内先生)

 最後に自分自身でできるストレッチを竹谷内先生に教えていただきました。簡単な動作ですが、ストレートネック予備軍の人には予防、ストレートネックになってしまった人には改善の補助となるので実践してみてください。簡単な動作ですが、痛みがあるときは無理をせず、途中で痛みが出たらすぐにやめることを心がけておきましょう。

【首の筋肉をほぐすストレッチ】

1 イスにしっかり座り片方の手でイスの座面をつかみます。
2 もう片方の手で鎖骨付近を押し下げながら斜め後ろに頭を倒します。
3 硬くなっている部分、首を曲げたり横に倒したりする筋肉・斜角筋を伸ばすイメージ、痛くない範囲で後ろに倒しましょう。
4 首だけでなく、頭が後ろになるよう意識して行います。
5 10~30秒キープします。これを3回繰り返します。

【猫背を改善する背骨ストレッチ】

1 足を肩幅に開き、手を後ろに回しお尻の辺りで軽く組みます(組み方は自由)。
2 ひじを伸ばして胸を張り、腕を少し持ち上げます。
3 腕全体を手の方向に引き下げます。

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[監修者プロフィール]
竹谷内康修(たけやち・やすのぶ)
整形外科医・カイロプラクター。竹谷内医院院長。
東京都生まれ。2000年に東京慈恵会医科大学卒業後、福島県立医科大学整形外科へ入局。2003年、米国のナショナル健康科学大学へ留学。2007年、東京駅近くにカイロプラクティックを主体とした手技療法専門の竹谷内医院を開設。肩こり、首の痛み、腕のしびれ、腰痛、腰部脊柱管狭窄症、関節痛などの手技治療に取り組む。雑誌、新聞、テレビなどのメディアでも活躍中。著書に『腰痛を根本から治す』『腰・首・肩のつらい痛みは2分で治る!』(以上宝島社)、『首の痛みは、自分で簡単に治せる1』(三笠書房)などがある。
【竹谷内医院 公式サイト】https://takeyachi-chiro.com

・『頸椎症の名医が教える 竹谷内式 首トレ 5分の体操で首の痛み・肩こり・腕のしびれが消える』(徳間書店)
▼公式ページはこちら

※本記事はMELOSで公開された記事「ストレートネック(スマホ首)を治したい!おすすめストレッチ、原因&症状を徹底解説[医師監修]」を再編集したものです。

<Edit:編集部/Text:松田政紀(アート・サプライ)/Illustration:スギサキメグミ、Getty Images>