2022年1月9日

外反母趾、痛くならない靴の選び方は?足の専門家が回答

 健康やダイエットのためにジョギング、ウォーキングを始めたものの、いざやってみるとさまざまな疑問や悩みが出てきますよね。そんなお悩みに、オーダーメイドインソールと靴の専門店「足道楽」の専門家が回答! 靴の選び方から歩き方、走り方まで、靴と足に関する幅広いテーマからピックアップしてお答えします。

 今回は「外反母趾と靴の選び方」について。手術するほどではないけれど、じわじわ痛い外反母趾。靴のデザインによっては痛みを強く感じることもあり、靴選びに悩むこともしばしばあるでしょう。外反母趾に悩む人が意識したい、靴選びのポイントとは。

靴やスニーカーを履いてしばらくすると、外反母趾に少し痛みを感じてきます。外反母趾がある人は、靴を選ぶときどんなポイントに気をつけるとよいでしょうか?

 外反母趾の定義はさまざまあります。親指が内側に入っている、一般的に30度以上曲がっている、人差し指の上に乗っかっている、下に入ってしまっているなど。親指が内側に入っている(曲がっている)状態と認識している人が多いですが、親指の裏・横・付け根といった部分に痛みが出る場合も、外反母趾の可能性があります。

 足首関連の歪みや、足をまっすぐ蹴りだせずに、内側に蹴り出していると外反母趾になりやすいと考えられています。また、足首が内側に倒れ込む過回内の状態でも、外反母趾の原因になります。

 足にとってきつい靴だけでなく緩い靴を履いた場合や、かかとが脱げやすい靴は外反母趾の原因になりやすいので、自分に合った靴を選ぶことが大切です。

外反母趾の人が意識したい、靴選びのポイント

 足首が揺れない、かかとがしっかり収まる安定した靴を選ぶことがポイントです。痛いからと大きい靴や柔らかい靴を選ぶと、余計に悪化する原因となります。親指と小指が固定される、かつ足の先端(つま先立ちして曲がる部分まで)がフィットするような靴を選ぶのがオススメです。

 また、女性はパンプスを履くとき、足の甲にベルトがついているものを履くようにすると、外反母趾を予防することができるでしょう。

 逆に、大きすぎる、かかとがブカブカする、軽すぎる、紐やファスナーがないスリッポンのような靴などはオススメしません。そういった靴を履くと、足首が固定されず足自体が揺れてしまい、親指が内側に倒れやすく、外反母趾の原因になりやすいからです。

 自分の体重を支えられるよう、強度がある、かかと部分が硬い素材の靴を選ぶのがベストです。

[プロフィール]
三河尚(みかわ・ひさし)
足に精通した“インソール博士”で「足道楽」取締役社長。所属店舗は「足道楽」町田本店。全身の骨格や解剖学、フットケアに関する専門知識を持ち、ウォーキングシューズアドバイザーをはじめ骨格マイスターなど自社資格も含めると保有する数は9個。

保有資格一覧
―Superfeet TECH MASTER(テックマスター)
―骨格マイスター
―MIZUNO フットウエアーアドバイザー
―MIZUNO ファンウォークアドバイザー
―MIZUNO シューズアドバイザーゴールドライセンス
―ウォーキングシューズアドバイザー
―日本ノルディックウォーキング協会公認指導者
―ランニングコミュニュケーターアドバイザー(JPRFA公認)
―アスレティックコンディショニングコーチズ

記事協力
オーダーメイドインソールと靴の専門店「足道楽」
公式サイト https://www.ashidoraku.com/

<Text:編集部/Photo:Getty Images>