「柿」をたくさん食べてはいけない人の特徴とは?薬剤師が解説
柿は栄養豊富な果物で、肌の健康維持や生活習慣病予防など、さまざまなメリットが期待できますが、以下のような特徴を持つ方は、とくに柿を食べるときに注意が必要です。
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんが解説していきます。
冷え症の人
冷え症の方は、柿を食べることでさらに体が冷えるおそれがあります。食べるときには柿を温めたり、服装や室温を暖かくしてから食べるようにしましょう。
とくに、手足が冷える末端冷え性の人は要注意。柿を食べることで手足の皮膚温度が下がると言われています。
お腹が弱い人
お腹が弱く普段から下痢をしやすい方は、柿に限らず食物繊維を多く含む食材には注意が必要です。食物繊維で胃腸に負担をかける恐れがあるので、お腹の調子が悪いときは食べるのを控えましょう。
さらに、柿の体を冷やす効果によってお腹が冷えて痛むこともあります。腹巻や湯たんぽを使うとよいでしょう。
高血圧治療薬・貧血治療薬を飲んでいる人
タンニンには血圧を下げる効果があると言われています。既に高血圧治療薬を飲んでいる方の場合、血圧が下がりすぎる恐れがあるので、一度に大量の柿を食べないように注意しましょう。
貧血治療薬の鉄剤は、タンニンと結合することで吸収が妨げられて、薬の効果が弱まることがあります。貧血治療薬を飲んでいる方も、同様に注意してください。
心配な方は医師や薬剤師に相談してみましょう。
安心して柿を食べる方法は「量」「タイミング」「食べ合わせ」
注意点があるとはいえ、柿は栄養価も高く、食べることによるメリットも多い食材です。
食べる量を守る
生柿も干し柿も、1日1個程度にしましょう。
また、他の食べ物にも注意すると安心です。たとえば柿を食べる日に食物繊維が豊富な食材を多く食べると、下痢や便秘を引き起こす可能性があります。
食後に食べる
柿に含まれるタンニンは、胃酸と反応して胃石になると言われています。胃石防止のためにも、柿を食べるときは空腹時は避けましょう。
タンニンが多い飲み物を控える
柿以外にもタンニンを多く含む食材はあります。柿を食べるときは、タンニンが多い飲み物を控えるようにしましょう。
監修・執筆者プロフィール
あんしん漢方薬剤師 山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。
牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
<Edit:編集部>