インタビュー
2019年8月26日

小学生で書道と英会話とサッカー、そして遊びに熱中していました。サッカー石川直宏(前編)│子どもの頃こんな習い事してました #24 (1/3)

 スポーツ界の第一線で活躍しているアスリートに、幼少期の習い事について訊く連載。自身の経験を振り返っていただき、当時の習い事がどのようにその後のプレーに活かされたか、今の自分にどう影響しているかを伺います。

 第24回は、元サッカー日本代表の石川直宏さん。体を動かすことが大好きで、幼稚園のときにサッカーを始めたという石川さんですが、長年、書道も習っていたという一面も。書道とサッカー、「静と動で自分を表現できた」という石川さんの幼少期について伺いました。

書道と英語、どちらも楽しんで通っていました

――小さいときの習い事を教えてください。

5歳のときにサッカーを始めました。小学1年生から6年生までは週1回書道を習ってましたね。他には、小学校中学年から高学年くらいまで英会話教室に通いました。

――習い事を始めたきっかけは。

3つとも自分から「習いたい」と言って始めました。サッカーは、近所の仲のいいお兄さんが入っていたチームの練習を見に行ったことがきっかけで入ったんですが、その前から家の前の道路でボールを蹴ったり野球をしたり、ボールと触れ合っていました。練習を見に行ったときにそのお兄さんがユニフォームを着てボールを蹴っている姿が印象的で、自分も「チームに入ってもっと上手くなりたい」と思ったことをよく覚えています。

書道は、サッカーチームのメンバーのお母さんが教室をやっていて、近所の子たちもその教室に行っている子が多かったので始めました。まじめに通っていて順調に上達していましたよ。字がうまくなる達成感もあったし、自分の気持ちを表現できる楽しさも感じていました。サッカーでは動きで自分を表現していたので、静と動、両方で表現できたというか。

書道では集中力も養われたし、賞もたくさんいただきました。書道教室の協会でトップ賞に選ばれたこともあります。「男」という字だったんですけど(笑)。お手本を見ながら、といっても全部真似するわけではなく、はねを自分なりに力強く堂々と書いて、いまだに覚えてますね。高校でも書道の授業をとっていました。

英会話も、1歳下の弟(元サッカー選手で現在は横須賀シーガルズ ジュニアユース監督の石川貢さん。直宏さん、貢さん、扶さんの順で三人兄弟)と同じサッカーチームのメンバーのお母さんが、教室をしていたんです。ただ単語を覚えるのではなく、シチュエーションごとに使えるフレーズを教わりました。3年くらいで辞めてしまって、今は英語は得意ではないですが、英語を話す感覚は身についたように思います。もっと続けていればよかったな。米軍基地がある横須賀出身なので、同じチームにアメリカ人の子がいたりして英語は身近に感じていました。

――サッカー以外の習い事はサッカーに影響がありましたか。

書道は大きかったと思います。じっとしていることが苦手だったのですが、落ち着いて座っている時間があったことでメリハリができた。小学校のときはサッカーの練習は土、日だけで、サッカーと書道の時間以外は外で遊ぶことに熱中していました。

――どんな遊びをしていたのでしょうか。

自転車が好きで、自転車で近くの山を走り回っていましたね。それで足腰が強くなったのかな。周辺に自然が多く、その中で遊びを考えていました。今考えたら危ないことばかり。崖の上からジャンプとか。転んだりもよくしましたし、そこで危険を察知する力も養われた。これ以上やったら危ないというのがわかるんですよ。遊びって大事だなと思う。今はなかなか環境が難しいですよね。

1 2 3