ウェルネスフード
2020年9月9日

“筋トレロス”解消のために欠かせない「Eルチン」とは?森永製菓が解説

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅の時間が増えました。いま、自宅で筋トレを続けている人も多いようです。別稿では、そんな人たちが自己流の筋トレで陥ってしまう”筋トレロス”の状態について紹介しました。森永製菓では、その筋トレロス解消に役立つ『Eルチン』について、詳しい説明を行っています。森永製菓がオンラインで9月7日に開催した「筋力トレーニングと栄養成分」に関するメディア向けセミナーにおいて、森永製菓研究所の山本貴之氏が解説しました。

筋トレロスは酸化ストレスから

 かねてから、健康事業にも注力してきた森永製菓。大学や専門機関と共同研究を行い、森永製菓オリジナルの健康素材を開発してきました。「トップアスリートからスポーツ愛好家、お子様からシニアまで多様なニーズに応えるため、また幅広い世代の方々が良質なたんぱく質を手軽に補給できるように、さまざまな商品を展開しています」と山本氏。

▲森永製菓研究所・健康科学研究センター栄養機能研究グループの山本貴之氏

▲良質なたんぱく質を手軽に補給できるラインナップが充実

 さて、森永製菓が週3回以上トレーニングを行っている600人を対象に行ったインターネット調査「現在の筋トレにおける実態と課題」(2020年7月)については前稿でもお伝えした通りですが、この調査によれば、いま自身の筋トレに「効果を感じている」と回答した人は、全体の約19%しかいないんだとか。山本氏は「トレーニング歴が10年以上ある人でも、この傾向に大きな差はありませんでした」と話します。なぜ、筋トレに効果を感じられない人が増えているのでしょう?

▲自身の筋トレに効果を感じられない人が増加中

 そこで森永製菓では、9つのチェック項目を用意しています。読者の皆さんは以下の質問、いくつ当てはまりますか?

▲9つのチェック項目

 3つ以上当てはまると『酸化ストレスが生じるトレーニング』を行っており、筋肉がつきにくい状態になっているとのことです。ちなみに先のアンケートに答えた600人の約半数が、3つ以上に当てはまっていると回答。山本氏は「該当する数が多いほど、筋肉がつかないと感じている人の割合が多くなるのも特徴です」と説明します。

▲該当数が多い人ほど、筋肉がつかないと感じている人の割合が多い

 これは本来なら得られるはずだったトレーニング効果を無駄にしているということ。この状態を、森永製菓では『筋トレロス』と呼んでいます。

▲筋トレロスのメカニズム

 筋トレロスは、無意識に起こってしまうもの。そこで、立命館大学の後藤一成教授監修による「筋トレロス」チェックリストが用意されました。読者の皆さんは以下の質問、いくつ当てはまりますか?

▲「筋トレロス」チェックリスト。3つ以上当てはまると筋トレロスの可能性あり。特に赤字の5項目は酸化ストレスにご注意

筋トレロス解消のために

 森永製菓では、筋トレロスにつながる酸化ストレスに着目して、筋肉を効果的に増加させる成分を研究してきました。そこで、ある成分の効果を発見します。それがEルチンでした。「蕎麦やアスパラに含まれるルチンを酵素処理したものです。ほかにも抗酸化成分は数多く知られていますが、いかに身体の中にしっかり取り込めるか、が重要なポイントになります」と山本氏。

▲抗酸化成分の一例

 山本氏によれば、Eルチンは(酵素処理していない一般的なルチンと比較して)体内利用率が45倍ある、つまり身体に吸収されやすいとのこと。筑波大学との共同研究などを経て、プロテインとEルチンを一緒に摂取すると効果が高まるのでは、という仮説に至ります。

 研究に協力したのは、アメフト部に所属する男子大学生39名で、研究期間は強化合宿を含むシーズン中の4か月間でした。一方のグループにはプロテインのみを与え、もう一方のグループにはプロテイン+Eルチンを与えて経過を測定。すると前者の下肢筋肉量が平均255gだったのに対し、後者の下肢筋肉量は平均930gと大きな差が出ました。

▲アメフト部の男子大学生を対象にした研究。一方のグループはプロテインのみ、もう一方のグループはプロテイン+Eルチンを摂取

▲プロテイン+Eルチンを与えたグループは下肢筋肉量が大幅に増加

 なお積極的に運動をしない成人に対しても、プロテイン+Eルチンを摂取することで「たんぱく質の吸収を助け」、「運動時の筋合成に効果的に働く」可能性がある、という検証結果が出ています。

 この理由について、山本氏は「プロテインを摂取すると体内で分解されてアミノ酸になりますが、筋トレで生じた活性酸素によりアミノ酸がダメージを受け、筋合成の働きが弱まります。しかしEルチンを同時に摂取すると、Eルチンがアミノ酸の代わりに活性酸素を除去するため、アミノ酸が筋修復・筋合成に効果的に使われることが考えられています」と解説しました。

▲Eルチンは、アミノ酸による筋修復・筋合成の働きをサポートする役割

 セミナー後、記者団から質問が寄せられました。

――Eルチンを含んだ商品の開発について教えて下さい。

山本氏:いまウイダー マッスルフィットプロテインという製品に、EMR(酵素処理ルチン)を配合してご提供しています。今後はより広く、さまざまなお客様に届けられる形で製品の開発を進めていきます。

<Text:近藤謙太郎>