
「父親からの愛情不足」で育った男性の特徴とは。大人になってどんな問題が起きやすい? (2/3)
大人になってからじゃ手遅れなの? 今からできる対処法
まずは「父親不足」であることに気づくこと
なんだかうまくいかない……を繰り返しているのであれば、そのことに気づき、認め、向き合うことが必要になります。
自己肯定感が低いと、まずこれがとっても難しく、偏屈になってしまい、なかなか認めきれません。この状況では、「父親不足」による影響を無意識に受け続け、人間関係や仕事において“うまくいかない感じ”が付きまとうようになります。うまくいかない原因を、周りのせいだと思いがちで自分で自分の言動に責任が取れないのです。
困ったことに、とくに男性は、過去に「父親不足」によって、傷ついてもトラウマを抱えていても「今の自分があるのは、これまでの経験のおかげ」と結論づける傾向にあります。
まずは「父親不足」を認め、向き合えるよう、心を決めましょう。
次に、このことを誰かに話してみましょう
男性にとっては難しいことかもしれません。誰にでも話せる内容ではないので、話せる相手がいない場合はカウンセリングを受けてみましょう。
学生時代〜社会人の間は「父親不足」による影響でトラブルを繰り返したり、孤立したりしながらも、なんとか取り繕うことはできます。しかし、結婚や子どもが生まれたりといった、より親密で人生の大きな変化では誤魔化しが効かなくなります。
それまで“いろいろあったけれど、うまくいっていた”ことが、途端に“うまくいかない感じ”が強くなり、自己肯定感がより低くなっり、逃げ出したくなったり、落ち込みやイライラが激しくなったり……。そうなると、家庭内で自分の力を誇示しようとしたり、家庭外に癒しを求めたりするようになります。
結婚を意識し始めた頃から、カップルカウンセリングを受けるなどして、将来設計などを第三者と一緒に描いてみることをおすすめします。
あとは練習あるのみ
認め、向き合えるようになる=自分の人生に責任を取る、ということ。「父親不足」で自己肯定感が低いと、トラブルを人のせいにしがちですが、“自分のことは自分で責任を取る”ことが、社会人としては不可欠なスキルです。
そのため、自分の問題に向き合えるようになってくると「父親不足」を克服しつつある兆しと捉えることができます。
あとは“責任を取ること”が定着するよう、繰り返し練習が必要です。ボランティアに参加したり、企画・プロジェクトに積極的に参加するなど、いろんな人と関わる機会を増やしてみましょう。
その中で“うまくいかない感じ”に気づいたり、トラブルに直面した時には、あなたが信頼できる人に指示・指導を受けてみましょう。
トライ&エラーを繰り返しながら、社会のお手本と思える人たち(父親的存在)からたくさん吸収し、自己肯定感を育てていきましょう。
父親との葛藤は誰にでもあります。素晴らしい父親であっても何らかの葛藤があり、「父親不足」による葛藤もあります。自分がどんな大人、社会人、親でありたいか……ぜひ客観的に考えてみてください。
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