スポーツが教えてくれる、社会人に必要な3つのこと│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#12 (2/2)
“スポーツ”から教わる3つのこと
子育てをしながらスポーツをしていると、「教育」という視点からもスポーツの魅力を感じています。スポーツを通して得られるものは、優れた身体能力だけではなく、むしろ社会に出てから重要になる要素が多いのではないかと思います。
尾木さんとのお話のなかで、私が特に重要だなと感じたのは、「社会性(人との関わり)」、「ルール、規則などの共通の概念の理解」、「異文化への理解」の3つです。
1つめの社会性という点では、スポーツをする上で人との関わりは不可欠です。個人競技、団体競技関係なく、絶対に誰かしらとの関わりがないと成り立たないのです。
相手の気持ちを考えたり、自分の気持ちを伝えたりなど、スポーツを通してコミュニケーションをとる方法と能力を身につけていきます。誰かと目標を共有し努力したときの経験は、自身のモチベーションの作り方にもよい影響を与えます。
2つめの共通概念の理解という点では、「自由の中にもルールや規則があり、そのルールの範囲内で行動しなければならない」ということを学びます。
「世の中、なんでもかんでも好き勝手できるわけではないんだよ」ということを知り、経験します。決して、規則に縛られ小さくまとめることがよい訳ではなく、どうやったらルールの範囲内で最大限好き勝手できるか、最大限自分の能力を発揮できるか、作業効率をあげられるかを考えることができるのです。
3つめの異文化の理解では、その競技の歴史や憧れの海外選手、遠征など、他国の言語や文化に触れることができます。旅行や留学でも他国の文化に触れることは可能ですが、共通のルールの中で行うスポーツを通して、他文化に触れられることがミソだと思っています。
そのなかで、自分の生まれ育った国の歴史や文化に触れる機会もあります。現代のグローバル社会において、自国のことと他国のことへの理解を持っているのは、武器になり得ると思います。
2020年を迎えるにあたって、スポーツが子どもたちの将来に与える影響にも、もっと目を向けられるといいなぁと思う今日このごろです。
《プロフィール》
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせてこちらも史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガで2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年からは日本代表候補として活動している。日本ではほぼ類をみない「世界レベル選手の競技転向、同一シーズン間の競技転向、幼児を子に持つママアスリート」として、2020年東京オリンピックを目指す。◎所属企業:株式会社リブラン
◎所属チーム:千葉ペガサス
◎主な記録:100mハードル日本ジュニア記録(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校記録(13秒39)《今後の活動予定》
・10/13(土)・14(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第4戦@三重・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場 ▶詳しくはこちら
・10/20(土)【ゲスト参加予定】DOSAスポーツ能力測定会in豊平区@北海道・札幌市 ▶詳しくはこちら
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<Text&Photo:寺田明日香/Edit:アート・サプライ>