インタビュー
2018年10月11日

小さいころから得意だったモノマネが格闘家人生にも子育てにも役立っています。総合格闘家・宇野薫(後編)│子どもの頃こんな習い事してました #17 (2/3)

親子のコミュニケーションとして柔術を一緒にしています

――お子さんは何を習っていますか。

小学6年生の双子の息子、小学4年生の娘がいますが、3人とも水泳を習っています。小さいころはサッカーもやっていたかな。それから、3、4歳から6年間くらい、僕のすすめでちびっこレスリングもしていました。実際に人とコンタクトすることで、どれくらいの力を入れるとどれだけ痛いか、倒れるか、危ないかということが学べる。

でも、彼らにとっては徐々におもしろくなくなったみたいで、やたらトイレ休憩を取るようになったりして(笑)、このまま続けてもしょうがないなと思ってやめました。体の使い方はうまくなったんじゃないかと思いますよ。

今は、双子の弟が柔術をやりたいというので、UNO DOJOの柔術クラスに親子で参加しています。基本的には本人の意志にまかせて、習いたいというものを習わせる方針です。水泳は自分たちが習いたいと言ったので、長く続いています。

――柔術は宇野さんが指導することもあるんですか。

黒帯の嶋田トレーナーがメインで教えて、紫帯の僕はサポートです。息子につい何か言いたくなりますけど、トレーナーがいるので僕はなるべく口を出さないようにしてます。ちょっとアドバイスをするくらい。

――お子さんに「将来格闘家になってほしい」という思いがありますか?

それは特にありません。ただ、僕が仕事であまり一緒に遊んであげられないので、柔術は子どもとふれあって楽しめる親子のコミュニケーションのひとつとして捉えています。柔術というと、なんとなく難しそう、怖そうというイメージがあるかもしれませんが、実際に練習してみると、ふれあうことでみんな仲良くなれるので、楽しいんですよ。

僕の兄も、もともと格闘技観戦が好きで僕のこともずっと応援してくれているんですが、「自分でもやってみたい」と40歳を過ぎてから柔術を始めました。レベル別に細かく分かれて試合をするので、幅広い年代の方がトライしやすい。女性もできるので、お父さんだけでなくお母さんと子どものコミュニケーションとしてもいいと思いますよ。こんな時代ですから、男性も女性もセルフディフェンスはできたほうがいいと思いますし。ロジカルなことも多く、頭を使うスポーツでもあります。

格闘技はもちろん、スポーツ全般に言えることですが、勝ったときの喜び、負けたときの悔しさも含め、根本的にスポーツは楽しいもの。楽しめてこそ続けられると思うんです。指導者としてはその楽しさを知ってもらうことが大事だと考えていますし、主宰している道場(UNO DOJO)でもストイックになりすぎず、楽しさの延長線上として技術的な面をのばしていくように心がけています。

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