インタビュー
2017年11月29日

東京パフォーマンスドール・浜崎香帆「今のアクロバットな動きは新体操時代の賜物」(前編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#6 (2/2)

 選手コースに入ってすぐはのめり込んでいましたね。基礎コースでは使わなかった道具を使えるようになったり、新たな技を教えてもらえるようになったので。自分のできることが増えていくのがうれしかったです。

——新体操というとリボンやフープといった道具がありますが、中でも得意だったのは何でしたか?

 それでいうとフープは得意でした。大きな体育館で練習していたので、天井高くまで投げる技ができるんです。だから、思いっきり高くフープを投げて技を2つやってからキャッチするのをひたすら練習しましたね。初めてできたときは感動しましたよ。でも、キャッチできないとめちゃくちゃ痛くて(笑)。アザになるのはもちろんなんですけど、先生にも怒られるから。「もういいわ」ってすごい突き放されるんです。でも、そこで諦めたら終わりだから「もう一回やらせてください」ってお願いして。その中でけっこうメンタルは鍛えられたと思います。

——練習が厳しくてやめたいと思ったことはないんですか?

 発表会に出るのが楽しかったので、実際にやめようと思ったことはないです。でも、葛藤はしてましたね。ここでやめたら自分に負けたことになるって思ってましたし。

新体操のおかげでTPDの活動に必要な基礎力が身についた

——発表会は年に何回くらいあったんですか?

 1年に2回ですね。そのほかに大会に出場する機会もけっこうありました。私は発表会に出る方が気楽にできるので好きでしたけれど(笑)。

——厳しい練習をしてるのに試合で勝ちたいという気持ちにならなかったんですね。

 大会に出る子たちはレベルが違うので。だって、3歳からやってたりするんですよ。その中で戦うのは無理だと思って諦めていました。でも、すごい選手たちの演技を見るのは好きだったので、応援について行ったりはしていましたね。

——発表会で印象に残っているエピソードはありますか?

 基礎コースは初級・中級・上級に分かれていたんですけれど、上級だったときに自分たちで演技の振付けをしたことがあって、そのときの構成を考えるのがすごく楽しかったのを覚えてます。

——演出もしていたんですね。TPDの活動でも演出側に回ることはあるんですか?

 最近は自分たちでライブの構成を決めることも多くなってきましたね。それで本番がうまくいくと気持ち良いし、達成感もひと塩。だから、もっと自分たちでできることを増やしていけたら良いなって思います。

——新体操を通じていろんな感覚が身についたのかもしれないですね。

 そうですね。体の柔らかさやバランス感覚はもちろん、特技のアクロバットも新体操をやっていたおかげで身についたと思います。あとは根性がつきました。ちょっと厳しいレッスンがあったとしても、「小学生のときの方がきつかったんじゃないか」って思って頑張れるみたいな(笑)。だから、本当にやっていて良かったと思います。

▼後編はこちら

東京パフォーマンスドール・浜崎香帆「ソフトボール部での経験を通じて人間力が鍛えられた」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#6 | 趣味×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
浜崎香帆(はまさき・かほ)/東京パフォーマンスドール
1997年5月2日生まれ、福岡県出身。2013年、全国8800人から選ばれた新メンバーでグループを結成。ノンストップで歌とダンスを繰り広げるライブ「ダンスサミット」を全国で展開し、2017年3月には中野サンプラザ公演を開催。NHK公式マスコットキャラクターのどーもくんとのコラボなど活動は多岐に渡る。特技はアクロバット。趣味は野球観戦で、家族ぐるみで福岡ソフトバンクホークスを応援し、小学校時代は週に何回も球場へ足を運んだ。
▶DIGITAL SINGLE『現状打破でLove you』2017年12月6日(水)配信リリース
【TPD公式サイト】http://tpd-web.com/
【Twitterアカウント】https://twitter.com/kaho_h_tpd

<Text:森祐介/Photo:石垣星児>

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