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2024年8月9日

なぜ大阪桐蔭は創部4年で全国制覇できたのか?その理由を書籍化した一冊 (1/2)

創部から32年で9度の全国制覇(2023年時点)。甲子園の常連校であり、出場すれば必ず優勝候補に挙げられる大阪桐蔭。なぜ、大阪桐蔭は創部4年で全国制覇ができたのか。

大阪桐蔭野球部の立ち上げから野球部部長として関わり、創部4年で全国制覇を成し遂げた影の立役者と言われる著者・森岡正晃氏が、ゼロから最強チームをつくっていくための“リーダー論”“組織論”“人材育成”“環境づくり”の大事なポイントを本にまとめました。

当時のエピソードを交えながら紹介した一冊『日本一チームのつくり方 なぜ、大阪桐蔭は創部4年で全国制覇ができたのか?』が、株式会社あさ出版から発売されています。

ゼロから最強チームをつくっていくための大事なポイントを、当時のエピソードを交えながら紹介しています。
※以下本書より一部抜粋

日本一チームをつくるなら「ゼロから」がいちばんの近道

スーパースターは3人まで

強い組織をつくるには、企業であっても、高校野球のチームであっても、優秀な人材を集めることが第一なのは言うまでもありません。ただし、組織内での役割を無視した集め方をすると、バランスを欠くことにつながります。

自分の能力に絶対的な自信を持っている選手が多く集まると、「おれがやってやるわ!」と自己主張の激しいチームになり、黒子に徹する脇役がなかなか出てこなくなるからです。

理想をお話すれば、1学年に3人ずつSランクの選手を揃えるのがいいでしょう。学年3人ずつであれば、3年生が引退したあとでも強いチームをつくり続けることができます。

チームには主役もいれば脇役もいます。中心となって引っ張っていく人材も必要です。ゼロからチームをつくるときは、どんなメンバー構成にするのか、リーダーが頭の中でしっかり描いておくことが肝心です。

強いチームをつくるリーダーの心得

距離を感じる相手ほど、自分から距離を縮める

部長と選手の関係性の中でも、相性はあります。人懐っこく寄ってくる選手もいれば、私と距離を取っていると見受けられる選手もいました。

そういう選手には、私はあえて距離を詰めて、寄っていくようにしていました。

何か問題が起きたときに、急に「お前どうしたん?」と聞いたところで、そこに至るまでに関係性を築いていなければ、腹を割って話してくれるはずもないでしょう。相手に心を開いてもらいたいなら、「ちょっと苦手な先生だけど、自分のことを気にかけてくれている」という空気感を、日頃からつくっておくことが重要なのです。

「森岡先生はぼくのことをしっかりと見てくれている」と、1ミリでも思ってくれれば十分です。こうした関わり合いの中で、心の安定を保つことができれば、持っている能力を最大限に伸ばしてあげられるはずです。

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