なぜ性格は顔に出ると言われるのか?その理由を専門家に聞いたところ…
ライフスタイル
2025年10月30日

なぜ性格は顔に出ると言われるのか?その理由を専門家に聞いたところ… (3/5)

決めつけはNG! 顔だけで性格は決められない「もっともな理由」

科学的研究が一定の相関を示している一方で、多くの専門家は「顔だけで性格を判断することの危険性」を強調しています。

個人差が極めて大きい

統計的な傾向があったとしても、個人差が非常に大きいため、目の前の一人の人物について正確に判断することはできません。

「笑顔が多い人は外向的」という傾向があっても、笑顔が多い内向的な人も当然います。

文化・環境が大きく影響している

顔の表情や筋肉の使い方は、育った文化や環境に大きく影響されます。「感情を表に出さない」ことが美徳とされる文化では、表情が乏しくなりがちですが、それは性格とは異なります。

一時的な状態のことも多い

疲れている、体調が悪い、ストレスを抱えているなど、一時的な状態が顔に出ることもあります。これを「性格」と混同してはいけません。

見た目のバイアスもある

私たちは、顔の特徴に基づいてステレオタイプ的な判断をしてしまいがちです。例えば、「目が細い人は冷たそう」「丸顔の人は優しそう」といった先入観は、科学的根拠がないにもかかわらず、広く信じられています。

これは「ハロー効果」や「確証バイアス」として知られる認知の歪みです。

ハロー効果:魅力的な顔立ちの人は、性格も良いと評価されやすい傾向があります。これは「ハロー効果」と呼ばれる認知バイアスで、一つの特徴が全体の評価に影響を与える現象です。

確証バイアス:一度「この人は冷たそう」と思うと、その印象を裏付ける情報ばかりに注目してしまいます。これが「確証バイアス」です。実際には優しい行動をしていても、最初の印象が邪魔をして気づかないことがあります。

「「いい人」に見られたくて、無理に笑顔を作り続けている」「緊張しやすく顔が硬くなるが、性格は穏やか」など、顔と性格が一致しないケースはたくさんあります。

次:緊張しやすい人は表情の変化が乏しい? 

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