2018年12月17日

2019年NHK大河ドラマ『いだてん』は、“嘘みたいな本当のエピソードが重なり合う”日本オリンピック史[ほぼ全文レポ] (5/5)

超豪華メンバーが繰り広げる「日本のスポーツ史」

 2019年1月6日(日)20時に放送を予定している第1話「夜明け前」は60分の拡大版。訓覇さんは「お正月に、お酒を飲みながら楽しんでもらえたら」と紹介します。

 最後に筆者の個人的な感想ですが、日本における近代スポーツの夜明け前には、こんなにも苦難の歴史があったのか、と驚くことばかりでした。登場する俳優たちが、みな生き生きとしていたのも印象に残っています。そして世界を相手に追いつき追い越そうとする先人たちの雄々しい姿に励まされ、日本人として誇らしい気持ちにもなりました。

 クドカンワールド全開の『いだてん~東京オリムピック噺~』は全47話で、放送は12月まで続く見込みです。オリンピックを前年に控えた2019年、超豪華な出演者&スタッフによって繰り広げられる大河ドラマを通じて、気持ちを高めていく1年にするのも良いでしょう。

[番組情報]
『いだてん ~東京オリムピック噺ばなし~』
《放送予定》
2019年1月6日(日)放送スタート〈全47回〉※初回60分
毎週日曜[総合]20時/[BSプレミアム]18時/[BS4K]9時
《作(脚本)》
宮藤官九郎
《音楽》
大友良英
《噺》
ビートたけし(古今亭志ん生)
《題字》
横尾忠則
《出演(キャスト)》
中村勘九郎(金栗四三)、阿部サダヲ(田畑政治)、綾瀬はるか(春野スヤ※金栗四三の妻)、生田斗真(三島弥彦※金栗四三の盟友)、杉咲花(シマ※三島家に仕える女中)、永山絢斗(野口源三郎)、勝地涼(美川秀信)、竹野内豊(大森兵蔵)、中村獅童(金栗実次)、シャーロット・ケイト・フォックス(大森安仁子)、古舘寛治(可児徳)、ピエール瀧(黒坂辛作)、杉本哲太(永井道明)、大竹しのぶ(池部幾江)、役所広司(嘉納治五郎)、森山未來(美濃部孝蔵※若き日の志ん生)、神木隆之介(五りん)、橋本愛(小梅)、峯田和伸(清さん)、川栄李奈(知恵)、松尾スズキ(橘家圓喬)、田口トモロヲ(金栗信彦)、宮崎美子(金栗シエ)、佐戸井けん太(春野先生)、髙橋洋(池部重行)、小澤征悦(三島弥太郎)、白石加代子(三島和歌子)、池波志乃(美濃部りん/おりん)、荒川良々(今松)、満島真之介(吉岡信敬)、近藤公園(中沢臨川)、武井壮(押川春浪)、山本美月(本庄)、平泉成(大隈重信)、井上肇(内田公使)、星野源(平沢和重)、松坂桃李(岩田幸彰)、松重豊(東龍太郎)、小泉今日子(美津子)、岩松了(岸清一)、永島敏行(武田千代三郎)、柄本時生(万朝)、大方斐紗子(金栗スマ)、ベンガル(田島錦治)、根岸季衣(田畑うら)ほか
※出演者は発表順に記載
《制作統括》
訓覇圭、清水拓哉
《演出》
井上剛、西村武五郎、一木正恵、大根仁
《公式サイト》
https://www.nhk.or.jp/idaten

[あらすじ]
●第1回「夜明け前」1/6(日)
1959年、五輪招致目前の東京。大渋滞の日本橋を通りかかった落語家の古今亭志ん生(ビートたけし)は寄席に向かっていた。その日、高座で志ん生が語り出したのは、50年前の日本のオリンピック初参加にまつわる噺。1909年、柔道の創始者、嘉納治五郎(役所広司)はストックホルム大会を目指して悪戦苦闘していた。スポーツという言葉すら知られていない時代。初めての派遣選手をどう選ぶか。日本オリンピック史の1ページ目を飾る物語。

●第2回「坊っちゃん」1/13(日)
この日、テレビ寄席で志ん生が語るのは、日本初のオリンピック選手となった金栗四三(中村勘九郎)の知られざる熊本での少年時代。学校まで往復12キロを走る「いだてん通学」で虚弱体質を克服した四三。軍人に憧れ海軍兵学校を受けるも不合格に。身体を鍛えても無駄と落ち込む四三だが、幼なじみのスヤ(綾瀬はるか)に励まされ、嘉納治五郎が校長を務める東京高等師範学校への進学を決意する。運命の出会いが近づいていた。

●第3回「冒険世界」1/20(日)
家族の期待を一身に背負って上京した四三だったが、東京高等師範学校での寮生活になじめない。夏休みの帰省では、スヤの見合いがあると聞かされる。傷心で東京に戻った四三は偶然、三島弥彦(生田斗真)ら天狗倶楽部による奇妙な運動会を目にする。マラソンとの運命の出会いだった。一方、浅草の不良少年、美濃部孝蔵(森山未來)も落語にのめり込もうとしていた。のちの大名人、古今亭志ん生の第一歩が踏み出される―。

●第4回「小便小僧」1/27(日)
高師のマラソン大会で3位となった四三。表彰式で憧れの嘉納治五郎に声をかけられてさらに発奮し、無茶な練習を敢行する。その頃の嘉納は、日本初のオリンピック予選開催を前に山積する難題に頭を抱えていた。頼みの綱の三島弥彦も当てにならない。志ん生は嘉納の苦労を弟子の五りん(神木隆之介)に語るうちに酒を飲んでしまう。ほろ酔いで高座に上がった志ん生が語る噺とは―。

<Text & Photo:近藤謙太郎>

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