
冷房代が気になるあなたへ!実は「夜つけっぱなし」でも電気代は【約23円】
夜間の熱中症は実は少なくない——その発生率は約4割にものぼると言われています。このため、就寝中もエアコンを使って室温を適切に保つことが重要とされていますが、そこで気になるのが「電気代」ですよね。
「身体のために冷房はつけたい。でも電気代も気になる」——そんな悩みに対し、パナソニック株式会社の調査から、“エアコンを朝までつけっぱなし”にした場合の電気代はたったの約23円という結果が明らかになりました。
夜間冷房の電気代は意外と安い
パナソニックのエオリアシリーズを用いた検証によれば、夏の夜20時から朝までエアコンを連続使用した場合の消費電力量は、約8時間で92W/h、料金換算で約23円(※1kWhあたり31円換算)という結果に。
昼間と比べて外気温が低く、消費電力も少なくなるため、夜の方が電気代は抑えられるのです。
さらに、外気温が35℃の時と30℃の時で比較すると、消費電力は約半分に。冷房運転中のエネルギー消費は、外気温に大きく左右されることがわかります。
タイマーより“つけっぱなし”の方が睡眠の質が良い?
和洋女子大学との共同研究では、「3時間タイマー運転」と「朝までつけっぱなし運転」とを比較した結果、つけっぱなしの方が途中で起きる回数が少なく、睡眠の質が高まる傾向が確認されました。
暑さで何度も目覚める夜を避けたいなら、冷房は朝まで“つけっぱなし”がベターということです。
熱帯夜にぐっすり眠るためのエアコン活用術
パナソニックの「エアーマイスター」兼 睡眠改善インストラクター・福田風子さんが、夏の夜を快適に眠るための具体的なエアコン活用術をアドバイスしています。
① 就寝30分前に冷房ON&風向きは“上向き”
寝る直前にエアコンをつけると、室温が下がるまでに時間がかかり、寝つきが悪くなります。寝室に入る30分前には冷房を入れておき、風は天井方向に向けるのがポイントです。
② 設定温度は26~28℃、タイマーは不要
途中で切れるタイマー設定は避け、一晩中冷房を稼働させましょう。おすすめは冷房モードで26~28℃設定、または除湿モードの活用です。
③ 湿度は60%以下をキープ
湿度が高いと体温が下がりにくく、寝苦しさの原因に。湿度が高い夜は、エアコンの除湿モードや温度調整で60%以下を維持しましょう。
④ 扇風機と併用するなら「足元にやさしい風」
エアコンの風が苦手な方は、扇風機を活用するのもおすすめ。血管の多い足首あたりに風を当てると深部体温が下がりやすくなります。
ただし、風を一点に当て続けると体が冷えすぎてしまうため、壁に当てて跳ね返る風を利用するなどの工夫を。
快眠と節電を両立させるには、「つけっぱなし運転+正しい設定」が鍵夜のエアコンは“我慢”するより“上手に使う”ほうが、身体にも財布にも優しい選択です。
プロフィール
パナソニック株式会社 空質空調社パナソニック エアーマイスター 福田 風子
自宅に異なる4機種のエアコンを設置し、機能の違いや風の違いを感じ分ける。スマホを使って家中のエアコンを遠隔操作したり、時にはカビの発生したエアコンを自ら入手・分解して調べるなど担当の枠を超えてちょっとしたエアコンマニア。
<Edit:編集部>