2019年8月22日
運動後の温冷交代浴は疲労回復効果が高い。パナソニックと福岡教育大学が実証実験
アスリートにとって疲労は大敵。トレーニングの疲れを早期に回復したいという思いは共通ですよね。このほど、運動後のシャワーの浴び方によって疲労の回復度合いが異なることを、パナソニックと福岡教育大学 保健体育ユニットの片平誠人教授が発見。その方法を紹介します。
温水欲より、温冷交代浴のほうが疲労回復効果が高い
今回実験で用いられたのは、複数の吐き出し口を有しており、全身同時に浴びることができる「全身シャワー」。その“浴び方”にフォーカスされています。
比較されたのは、一般的なお湯を浴びる温水浴(身体に当たる湯温38~42℃、合計16分)と、温水・冷水を交互に浴びる温冷浴(身体に当たる湯温38~42℃、水温16.4~16.8℃で、温水浴3分・冷水浴1分を 交互に4回繰り返す。合計約16分)。大学陸上競技部に所属する男子学生8名(平均年齢 20.3歳)を対象に、実験が展開されました。
結果は、温水浴と比較して温冷浴のほうが、疲労回復効果が高いというもの。
こちらのグラフを見ていただければ分かりますが、運動後に温冷浴を行ったほうが、運動で生じた大腿部の筋肉疲労(筋硬度の低下や緊張の改善)が早期に緩和していることが分かります。
温水浴と比較して「のぼせ感」も少ない
温水浴をすると、血流が改善されて立ちくらみなどの症状=のぼせ感に襲われることがありますが、温冷浴であればこうした症状も現れず、快適に入浴できたという実験結果も出ています。
日ごろからトレーニング直後の疲労に悩んでいるという方は、一度温冷浴を試してみてはいかがでしょうか?
<Text:辻村/Photo:Getty Images>