インタビュー
2018年1月24日

世界唯一のプロフットバッグプレイヤー石田太志が語るマイナースポーツの楽しさと寂しさ (2/3)

 学生時代、運動系の部活にのめり込んでいた人って、就職などでそのスポーツから少しでも遠ざかるとあっという間に辞めてしまったり、趣味にしてしまう人が多いですよね。もともとアパレルも興味のある分野でしたので、働くのはとても楽しかったので、僕もこのままフットバッグをやらなくなるかも?と、心のどこかで思っていたのですが、全然飽きずに続けられたんです。深夜に帰ってきた後や、休みの日も練習し続けたんです。

 こんなに飽きずに続けられるなら……と、就職して3年ほど経った2011年にプロとしてフットバッグの世界にどっぷり浸かろうと決心し、退職を決意しました。

 辞めてからは収入ゼロ、失業保険と貯金を切り崩しながらの生活からのスタートでした。それでもお金の目処を立たせようと、スポンサー探しをはじめました。自分で300から400社くらいにメールを送ったり、社長に直筆の手紙を書いたりしました。

 でも現実は厳しかったです。幾つかの企業から物品のサポートはしていただけましたが、お金のサポートをしてくれる企業は見つかりませんでしたね。認知度が低いとやっぱり厳しかった。

とうとう世界一に! しかし世界一になって感じた寂しさとは?

 でも社内イベントでパフォーマンスをしないか、と声をかけてくれるところがあったんです。そこでパフォーマンスをしていくうちに、そのイベントを見てくれたある方が声をかけてくださって、別のイベントに出演させてもらったりしましたね。同時に路上パフォーマンスもはじめたり、SNSでこまめに発信をはじめたので、少しずつ認知度をアップさせていきましたね。

 仕事としてフットバッグをはじめてから3年経った2014年にフットバッグで世界一になることができたんです。あっという間に評価が変わりました。マイナースポーツでも世界一の称号を得ると皆さん「世界一って何!?」と興味を持ってくださるんです。

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