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『いだてん』に登場する、ひときわ熱い男たち。日本初のスポーツ同好会“天狗倶楽部”とは (1/5)

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 1月から放送がスタートしている、NHK大河ドラマ第58作目『いだてん ~東京オリムピック噺~』。大河ドラマといえば、歴史上の有名な人物が主人公で、教科書に載っているような歴史上の出来事が見せ場となるのが鉄板ですが、『いだてん』は大河ドラマには珍しく時代背景は近現代で、世間にそんなに知られていない人物が描かれます。

 今回は、そんな『いだてん』に第1回から登場した、ひときわ暑苦しいヒゲ面の男たち、 “天狗倶楽部”に注目します。明治末期から昭和初期まで日本に実在した、この“天狗倶楽部”って、いったいどんな集団だったのでしょう。

スポーツ最高! 「楽しむ」ことを広めたい

 天狗倶楽部は早稲田大学の学生とOBが中心となり1909年に野球や相撲、テニス、陸上競技など、幅広くスポーツを楽しむスポーツ同好会として発足しました。スポーツ関係者だけでなく、文筆家や画家、政治家もメンバーに名を連ねており、その数は100名を超えていた時期もあります。

 明治維新以前、日本でスポーツといえば、相撲や剣道、柔道などの“武道”であり、身体を鍛えるのと同時に精神を磨くためのものでした。明治に入り、ヨーロッパから野球やテニスなどが伝わりますが、スポーツに「楽しむ」という要素が入ることに対してまだまだ抵抗があった時代。天狗倶楽部はそんな固定観念を打破し、スポーツを「楽しむ」ものとして日本に広めたといわれています。

 劇中でも「スポーツ大好き!」を全力でアピールする天狗倶楽部。『いだてん』に登場する中心メンバー4名のエピソードを中心に見ていきましょう。

明治の冒険SF小説作家・押川春浪(武井壮)

▲実は野球がド下手だった押川春浪

 天狗倶楽部を創設したのは、日本SF小説の祖とも呼ばれる押川春浪(おしかわ・しゅんろう)。当時、小説家として夏目漱石と人気を二分するほどの存在だった春浪は、大のスポーツ好きで、特に野球にのめりこんでおり、そのため天狗倶楽部の活動は野球が中心だったといいます。

 春浪と野球との出会いは、高等小学校を卒業後に進学した明治学院。野球に夢中になりすぎて勉強をしなくなり、2年連続で留年してしまったことが父親の逆鱗に触れ転校させられます。そこからは行く先々で騒ぎを起こしまくり、複数の学校を転々。最終的に父親が友人の大隈重信に頼み込み、東京専門学校(のちの早稲田大学)に預けられ、ここでも度々騒ぎを起こしますが、なんとか卒業できたようです。

▲押川春浪を演じる武井壮さん(Photo:Getty Images)

 そんな春浪も小説家として認められ、雑誌の主筆を任されるようになると、多くの冒険小説を掲載するかたわら、野球をはじめとするスポーツの記事も度々取り上げます。自身も自らの野球体験をおもしろおかしく紹介した『僕らの野球時代』を寄稿するなど、文筆家の立場からもスポーツの振興に一役買うようになります。

 
 
 
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