インタビュー
2019年2月1日

不遇な状況でも腐っちゃいけない。空手が教えてくれた大事なこと。BiSゴ・ジーラ(前編) (2/3)

ファン投票で順位が決まる……。精神的に辛くても心は揺らがないのは空手のおかげ

――中学校に入ってから空手の練習を真剣にはじめた、とのことですが、小学校の頃、ご両親に空手を辞めたいと訴えなかったんですか?

両親から「ただ嫌で辞めたら忍耐力がつかない。他にやりたいことがあって辞めるのはいいけど、やりたいことがないのなら、今している空手を続けなさい」と言われていました。さっき練習から逃げたって言ったんですけど、もし逃げた時にそのまま辞めるって言ったら、私には忍耐力がつかなかったと思います。

――空手を習い続けたことで忍耐力がついた?

そうですね。

――BiSの活動をしていて忍耐力を実感した時は?

2018年にファンからの投票でメンバー順位を決める「BiS.LEAGUE」が開催されたんですけど、「BiS.LEAGUE」って何度か中間発表があって、その時は1ケタまで数字が出るんですよ。「今、私の得票数ってコレなんだ」ってリアルな数字が分かる。やっぱり辛いんですよね。「BiS.LEAGUE」って第1回と第2回が開催され、このイベントは約1年間続いていました。でも私、この1年、心が折れることはなかったんです。この時、自分の忍耐力を実感しましたね。

――「BiS.LEAGUE」の第1回と第2回ってゴ・ジーラさんがともに1位でしたよね。いじわるな言い方をすると、1位だったから心が折れなかったのでは?

ありがたいことに2回とも1位でした。でも中間発表では一度も1位を取れず、真ん中の順位をウロウロしていたので、心が乱れるはずなんですよね。

――それは精神的に辛い……。

そうですね。でも不思議と心は安定していました。勝負って、最後までどうなるか分からないじゃないですか。空手の試合でも最後に気を抜いたら、負けちゃう。どんなに強い相手と対戦しても相手がちょっとしたミスをすれば私が勝つ時もありました。最後の最後までなにが起こるかは分からないってことは、試合で学んだんです。だから「弱いから・自分が不利だから」って腐っちゃいけないし、勝負を諦めちゃいけない。

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