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秋田豊に聞く!安全で効率の良いトレーニング方法

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 元サッカー日本代表の秋田豊さん。現役時代は強靭な肉体が繰り出すハードなディフェンスで日本サッカー界に貢献。現役を引退して10年、現在はサッカー解説者としての活動のほか、指導者として未来の日本サッカーを担う子どもたちのためのスクールを実施しています。

 また、自身でもトレーニング機器に関する事業を展開しているほか、トレーニング講習で講師を務めている秋田さんだからこそ知っている、短時間でできる安全で効率的なトレーニング方法を伺いました。

1日10分、毎日の継続がカギ!

-----「仕事や家事、子育てに追われ、トレーニングをしたくても時間がない」。そのような悩みを抱えた人たちが、現代の日本にはたくさんいると思います。そんな方たちのために秋田さんからアドバイスをいただけますか?

そうですね。無理をしてトレーニングに時間を割くというよりも、1日10分でいいから筋肉に刺激を与えてあげることが大切だと思います。たとえば、主婦の方がキッチンで壁に向かって腕立てをしたり、テレビを見ながらスクワットをしたりすることで、身体は引き締まっていきます。たとえ10分間でも、鍛えたい部位を意識しながら身体を動かすことで、確実に筋量は増えていきますし、毎日のフットワークも軽くなります。重要なのは、それを毎日継続させることです。いわゆる習慣化ですね。毎日積み重ねることで、年齢による身体の衰えなども緩やかになります。私も今年で47歳になるのですが、現在でもピッチに立てています。

秋田さんのトレーニングメニュー

-----秋田さんは普段どのようなトレーニングをされていますか?

現役のときはクラブハウスで時間を気にすることなく黙々と鍛えることができましたけど、現在は仕事や家族との時間を考えると、なかなかトレーニングに時間を割くということができなくなってきています。とはいえ、サッカースクールや前座試合のために身体をつくる必要があるので、ランニングやウエイト、体幹トレーニングは毎週のメニューに入れています。

-----トレーニングをするうえで必要な時間はどのぐらいですか?

全てをやろうとすると、1時間半は欲しいですね。ただ、毎日それだけの時間を確保するというのが現状難しいので、「月曜日はランニング」「火曜日はウエイト」「水曜日は体幹」のように、1週間の中で日ごとにメニューを変えています。

効率の良いトレーニング方法

----- 1日10分程度しか時間が割けない場合、何を優先してやるべきですか?

ウエイトや体幹を鍛えることを優先してやった方がいいですね。なぜかというと、筋力が落ちてしまうと代謝が悪くなり、免疫力が低下し体調を崩したり、女性の場合ダイエットの妨げになります。

-----10分間という短い時間の中で、より効率的に身体を鍛える方法を教えてください。

大学時代からやってきた方法は、部位ごとに分けてトレーニングをするというやり方です。たとえば、「月曜日は胸と体幹」「火曜日は足と体幹」「水曜日は背中と体幹」のように、日ごとに部位を分けて鍛えてあげると、より効率的に鍛えることができます。

筋肉には超回復という現象があって、鍛えてから48時間、筋肉を休息させてあげることで、休息の間に筋肉の総量が増加するのです。それを上手く利用してあげることで、たとえ1日10分のトレーニングでも効果はすぐに得られますよ。

また、部位ごとに分けて鍛えることによって、身体のバランスを保つことができるのです。ある部位を一点集中で鍛えてしまうことで、身体のバランスが崩れ、姿勢などに悪影響が出るほか、怪我の原因にもつながります。トレーニングをする際は、身体のバランスを考えて鍛えることが効率の良いトレーニングと言えます。

-----10分間で鍛える場合、その短時間の間にたくさんトレーニングしなければいけない、ということになるのでしょうか?

闇雲に腕立てを20回やってもあまり意味はありません。それよりも10回を目標にして、その10回により大きな負荷をかけられるかどうか、ということの方が重要なのです。

-----より大きな負荷をかけるというのは、具体的にどのようなことをすればいいのですか?

たとえば、小さいお子さんがいる家庭なら、子どもを背中に乗せて腕立てをすることで、より負荷がかかるうえ、子供も喜びますし、一石二鳥ですよね。ほかにも、ペットボトルを抱えて腹筋をすれば、水の量に応じて自分に合った負荷に調節することができます。あと、僕の場合は「サンクトバンド」というゴムチューブを使い、負荷を増加させています。なぜゴムチューブを選んだのかというと、安全で且つ効率が良いからです。

一般的に、安価で容易に入手できるトレーニングアイテムと言ったら、ダンベルなどを想像しますよね。でも、実はダンベルってすごく危険なものでもあるのです。たとえば、ダンベルは持ち上げる瞬間に力を入れます。このことを初動負荷というのですが、初動負荷は、関節に負担をかけたり、肉離れや腱鞘炎のような筋肉の怪我をする恐れがあります。また、ダンベルを落として怪我をしてしまう、なんてこともあり得ます。

しかし、ゴムチューブの場合、軽いですし、柔らかいので、落として怪我をするなんてことはまずありませんし、終動負荷といって、一定の負荷をキープするかたちなので、関節に優しく安全で、筋力もしっかりアップできます。最近では、プロ野球チームやサッカークラブもゴムチューブの導入を検討していて、トレーニングの効率性を向上させるアイテムとして注目されています。

ゴムチューブで効率化!応用トレーニング

-----実際にゴムチューブを応用したトレーニング方法を教えてください。

たとえば、V字バランスをする際に、ゴムチューブを足首に通して外側に引っ張ることで、腹筋を鍛えるのと同時に、お尻や太ももの裏側を鍛えることができます。

また、自宅にある椅子などとも組み合わせて使うことができます。椅子の足にゴムチューブをくくりつけ、自分の足でそれを引っ張ることで足首や太ももを鍛えることができます。

腕立ては、ゴムチューブを両手に通して、肩甲骨あたりを中継させるだけで、自重で腕立てをするより大きな負荷をかけることができます。

ゴムチューブの使い方は無数にあり、工夫次第でさまざまな部位をこれ一本で鍛えることができます。

スキマ時間を有効活用!

-----日常生活の動作を工夫して身体を鍛える方法を教えてください。

僕の場合、階段をとにかく使うようにしていますね。また、それに加えて、重い荷物を両手に持つことで、腕の筋肉も一緒に鍛えたりしています。他にも、サッカーの映像を見ながらスクワットをしたりもしていますし、いかに時間を有効活用できるか、というのは常に意識しています。

たとえば、オフィスでデスクワーク中心に働いている方は、椅子にバランスクッションを置くだけでも体幹は鍛えられていきますし、主婦の方が買い物に行くときは、歩き、もしくは自転車で行動するようにすると足が引き締められます。他にも、電車を利用する方は、あえて1つ前の駅で降りてみたり、つま先立ちで乗ることで体幹やふくらはぎの筋肉を鍛えたり。さまざまなトレーニングが日常の中には隠れていますよ。1日24時間と時間は限られているので、スキマ時間を有効に使ったり、日常生活を工夫することはとても大事になりますよ。

[プロフィール]
秋田豊(あきた・ゆたか)
1970年8月6日生まれ、愛知県出身。元サッカー日本代表。フランスW杯と日韓W杯、2回のW杯を経験。強靭な肉体が繰り出すハードなディフェンスを武器にした、国内屈指のストッパー。2007年に現役引退。現在はサッカー解説のほか、東日本大震災で被災した子どもたちのため、チャリティーサッカースクールを行なっている
【公式サイト】http://yutaka-akita.com/index.html
【サンクトバンドについて】https://www.sanct-japan.co.jp

[取材協力]
「コンディショニングジム クオリア富ヶ谷」
最新のスポーツ医科学に基づき、一人ひとりの目的に合った最適な運動プラン、エクササイズを提供。体質改善やパフォーマンスの向上だけでなく、日常生活レベルの健康増進や生活習慣病予防、介護予防にも有効なトレーニングサポートを行なっている
【公式サイト】http://www.qualia-base.com 

<Text:長田楓/Photo:@kazuend>

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