スクワット50回の効果を徹底解説|毎日続けると身体はどう変わる? (2/2)
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スクワット50回は痩せる?脚が太くならない?
スクワットを50回行うと、脂肪が燃えやすい体に近づき、下半身のラインも整いやすくなります。脚が太くなる心配は少ないですが、股関節や足首が硬いと前ももや外ももばかり使いやすく、張りが残る場合があります。
スクワット50回で痩せる理由
スクワット50回の消費カロリー自体は多くないため、カロリー消費を最優先にしたい場合はHIITや有酸素運動のほうが効率的です。
スクワット50回で痩せると言われる理由は、大きな筋肉を継続して動かすことで消費カロリーが増え、太りにくい状態に近づくためです。適度な負荷を繰り返すことで血流が良くなり、むくみも取れやすくなるため、脚が細く見える効果も期待できます。
さらに姿勢が整うことで骨盤の傾きや反り腰が改善され、お腹まわりの張りが落ち着く点もダイエットに役立ちます。下半身がスムーズに動くようになるため、歩く・立つといった日常の活動量が自然と増え、結果的に消費エネルギーも高まりやすくなります。
脚が太くなる心配はそこまでない
スクワット50回は、筋トレ初心者にとって引き締めレベルの負荷です。ボディビルのように重量を扱ったり、高強度のトレーニングを行ったりしない限り、脚が極端に太くなることはありません。
むしろ、前ももの張りや外ももの負担が減ることで脚のラインが整いやすくなります。筋肉が引き締まって余分な脂肪が落ちるため、脚のシルエットがスッキリ見えやすくなるのが特徴です。
ただし、前述のとおり股関節や足関節などが硬く動きが悪いままにスクワットを習慣化してしまうことで逆に太くなる可能性もでるため、ストレッチなどの入念なウォーミングアップをおすすめします。
お尻が上がり脚長効果が出る
スクワットは臀筋を効果的に刺激できる運動で、お尻の丸みが出やすくなります。お尻が引き上がると、腰の位置が高く見えるようになり、脚が長く見える視覚効果が得られます。
姿勢が整うことで骨盤の傾きも改善され、脚全体のラインがまっすぐに見えます。特に横から見たときの印象が大きく変わり、下半身のスタイルアップにつながります。
スクワット50回の正しいやり方
スクワットはフォーム次第で効果が大きく変わります。下半身へしっかり効かせるため、基本姿勢と動作のポイントを押さえましょう。

1.足を肩幅よりやや広く開き、つま先を軽く外に向けます。背中をまっすぐに保ち、手は胸の前で軽く組むか前に伸ばします。

2.お尻を後ろに引くようにして腰を下ろし、太ももが床と平行になる位置まで下げましょう。

3.立ち上がるときは、足裏のミッドフット(母指球・小指球・かかと)で床を押し上げて、元の姿勢に戻ります。

4.上体を前に倒しすぎると腰を痛める原因になるため、背筋を伸ばした状態を意識してください。膝は前に出過ぎなければOKです。
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呼吸のタイミングを意識する
スクワットは呼吸と動作のリズムを合わせることで、体幹への刺激が高まります。しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに吐くのが基本です。
息を止めて行うと力は入りやすくなりますが、血圧が上がりやすくなり、初心者には負担が大きくなります。呼吸を止めずに一定のリズムで行うことで、筋肉に酸素が行き渡り、より多くのエネルギーを消費できます。
フォームが崩れやすい人がやりがちなNG動作
スクワットで負担が偏りやすいポイントを知っておくと、膝や腰のトラブルを避けられます。よくあるNG動作をチェックしてフォームを整えましょう。
NG1:膝が内側に入る(ニーイン)
膝が内側へ倒れると、関節に大きな負担がかかります。前ももの張りやすさにもつながるため、つま先と膝の向きを揃える意識が大切です。
NG2:背中が丸まる(猫背スクワット)
背中が丸まると腰へのダメージが大きくなります。胸を軽く張り、背すじを長く保ったまま動くことで腰の負担を抑えられます。
NG3:前傾しすぎる(お辞儀スクワット)
しゃがむときに上体が倒れすぎると、前ももに負荷が集中します。太もも裏やお尻が使いづらくなるため、胸の向きを正面にキープしましょう。
NG4:動作が速すぎる(バタバタ動作)
テンポが速いとフォームが乱れやすく、筋肉にしっかり刺激が入りません。ゆっくりと一定のスピードで行うと、お尻や太もも裏に効かせやすくなります。
テンポとスピードで効果が変わる
速く行うと脂肪燃焼に効果的で、有酸素運動に近い刺激になります。おすすめは「下げる動作を3秒、上げる動作を1秒」。下ろすときに重力に逆らって動くことで筋肉がしっかり働きます。30回をリズムよくこなすより、ゆっくり効かせるほうが体の変化を実感しやすくなります。
回数×セット数
一気に30回行うとフォームが乱れやすくなるため、10回×3セットに分けるのがおすすめです。セットの間に30秒ほど休憩を入れると、筋肉が回復して次の動作も安定します。
慣れてきたら「朝10回・昼10回・夜10回」と時間を分ける方法も効果的です。小分けにすることで疲れを溜めにくく、1日の活動量も自然に増えます。続けやすいリズムを作ることが、結果的に体を変える近道です。
膝・腰が痛い人向きのスクワットメニュー
■膝が痛い人に向いているスクワット
膝に不安がある場合は、膝の角度が安定しやすい種目を選ぶと負担が軽くなります。
| メニュー | 特徴 | 効果 |
|---|---|---|
| ワイドスクワット | 足幅を広く取るフォーム | 膝が内側に入りにくく、負担が分散される |
| チェアスクワット | 椅子の高さを目安にしてしゃがむ | 深さが安定し、膝が前に出にくくなる |
■腰が痛い人に向いているスクワット
腰まわりの痛みがある場合は、背中の角度が固定されるフォームが適しています。
| メニュー | 特徴 | 効果 |
|---|---|---|
| 壁スクワット | 壁に背中をつけて行う | 背すじが固定され、腰が丸まりにくい |
| チェアスクワット | 椅子に触れる程度までしゃがむ | 骨盤が安定し、腰への負担が軽減される |
毎日50回 vs 隔日50回はどちらが効果的?
スクワット50回は毎日でも隔日でも続けられる回数ですが、目的によって最適な頻度が変わります。筋肉をつけたいのか、引き締めたいのかで適したペースを選びましょう。
筋力アップなら隔日が効果的
筋肉を成長させたい場合は、筋繊維の回復時間が必要になります。スクワット50回でも筋肉には一定の疲労が残るため、回復を挟むことで効率よく強くなります。
隔日で行うと筋肉の修復が進み、刺激に対する反応が高まります。お尻や太ももをしっかり鍛えたい人や、筋力不足を改善したい人は隔日ペースがおすすめです。筋肉痛が強い日は無理をせず、完全に痛みが引いてから再開すると効果が出やすくなります。
ダイエット目的なら毎日でも続けやすい
脂肪燃焼を狙いたい場合は、運動の習慣化が鍵になります。スクワット50回の負荷は大きすぎないため、毎日行っても疲労の蓄積が少なく、続けやすいのが利点です。
毎日少しずつ下半身を動かすことで血流が良くなり、むくみが取れやすくなります。歩行や立ち姿が軽くなるため生活活動量が増え、結果として消費エネルギーが高まりやすくなります。習慣として取り入れたい人は、朝と夜に25回ずつ分けて行うのも効果的です。
続けやすいペース選びが変化を早める
毎日か隔日かで迷う場合は、疲労の程度や生活リズムから判断すると続けやすくなります。フォームが崩れるほど疲れている日は休んだほうが、安全に下半身へ刺激が入りやすくなります。
短時間で終わる運動なため、仕事や家事のすきま時間で行う人は毎日が向いています。筋肉量を増やしたい人は隔日を選び、無理なく継続することが効果を感じやすい近道です。
スクワット50回を続けるといつから効果が出る?
スクワット50回は比較的早く変化を感じやすい運動です。下半身の筋肉が大きいため、継続すると姿勢やむくみ、ボディラインに少しずつ変化が現れます。
1週間で感じる「引き締まり」と動作の軽さ
1週間ほど続けると、太ももやお尻に軽い疲労感が残りやすくなります。これは筋肉が刺激に反応し始めたサインで、階段の上り下りが軽く感じる人も多いです。
むくみが取れやすくなるため、脚のラインがすっきり見えることがあります。体重が大きく変わらなくても、下半身が軽くなる感覚を得やすい時期です。
2〜4週間で姿勢とボディラインに変化が出やすい
2〜4週間継続すると、姿勢が安定しやすくなります。自然と胸が開いた状態で立ちやすくなり、お腹まわりの張りが落ち着きます。
下半身では、お尻が引き上がったように見えたり、太ももの前側の張りが落ち着いたりする人が多いです。脂肪が落ち始めることで、脚のシルエットにも変化が出やすくなる時期です。
1〜2か月でヒップアップと代謝アップを実感
1〜2か月続けると、お尻の丸みに変化が出てヒップアップを実感しやすくなります。筋肉量が少しずつ増えるため、基礎代謝が高まり、日常の消費エネルギーも増えやすくなります。
階段の上り下りがさらにスムーズになり、疲れにくい体に近づきます。継続期間が長くなるほど、下半身全体のラインが整いやすく、引き締まった印象を保ちやすくなります。
スクワット50回に関するよくある質問(Q&A)
スクワット50回を続ける際に多く寄せられる疑問をまとめました。回数や頻度、脚への影響について知っておくと、効果を引き出しやすくなります。
Q:朝と夜ではどちらが効果的ですか?
朝は代謝が上がりやすく、身体が温まりやすいメリットがあります。夜は筋肉がほぐれているため動きやすく、フォームを安定させやすい時間帯です。
どちらを選んでも効果に大きな差はなく、続けやすい時間に行うことが重要です。朝と夜に25回ずつ分ける方法も取り入れやすい習慣になります。
Q:50回では痩せないという意見もありますが本当ですか?
消費カロリーは多くありませんが、むくみ解消、姿勢改善、生活活動量の増加が期待できます。継続することで代謝が高まり、太りにくい状態に近づきやすくなる運動です。
脂肪を大きく落としたい人は、有酸素運動や食事改善を組み合わせると変化が出やすくなります。スクワット50回は「痩せる準備が整う」運動と考えると続けやすくなります。
Q:毎日続けても膝や腰に悪影響はありませんか?
フォームが安定していれば問題ありませんが、膝や腰に不安がある人は代替メニューを選ぶと安心です。ワイドスクワットやウォールスクワットは負担が分散されやすく、初心者でも取り入れやすい動作です。
痛みがある日は無理に続けず、回数より姿勢を優先するとケガを防ぎやすくなります。違和感を感じた場合は、合計回数を分けて行う方法も安全です。
監修者プロフィール
パーソナルトレーナー
深澤 智也(フカサワ トモヤ)
■経歴
2010〜2020年 海上自衛隊
2020年 2ndPASS(パーソナルトレーナースクール)卒業
2021〜2022年 仙台市キックボクシングジム所属(ボディメイクトレーナー)
2022年〜現在 パーソナルトレーニングジム 9INE-GYM設立
■保有資格
NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
NESTA-FAS(ファンクショナルアナトミースペシャリスト)
CBMS(認定ファンクショナルボディメイクスペシャリスト)
KUBIRE ARTIST
普通救命講習終了
■コンテスト歴
自衛隊プレミアムボディ2019 ファイナリスト
ベストボディジャパン2021日本大会 TOP10入り
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク新人 優勝
マッスルゲート仙台2025 メンズフィジーク一般 3位
<Edit:MELOS編集部>

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