2018年8月10日

7人制ラグビーW杯観戦で心に誓う│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#9 (3/3)

いつの日か同じグラウンドで

 今回、強豪国の選手を見て感じたことは、メンタルの強さと技術力の高さです。1人ひとりが自信をもって前に進んでいること、進んでからも簡単に倒されず、絡まれても前に進み続けること、そしてボールに対しての執着心の強さです。

 ハンドリングやアジリティの基礎水準が高いこと(自分の身体の使い方、使いやすいポジションを理解していること)は、想像以上と言えるかもしれません。選手としては、当たり前のことばかりなのですが、やはりフィールドに立ったときに重要なのだと再確認させられました。

 私は昨年負ったケガ(右足首骨折)のため試合経験数がかなり少ないのですが、そのなかでも一番の課題は、“すぐに倒されてしまう重心の高さ・軽さ”にあり、ハンドリングもまだまだな部分が多くあります。全力で走っているときの私は、速さと引き換えに重心を高く保って走っているため、急な衝撃に耐えきれず、その勢いでボールも吹っ飛ぶ、というミスをいまだに起こしてしまうことがあるのです。

 私の持ち味であるスピードを活かすためには、ラグビーの根本的な基礎部分を急ピッチで習得し、さらに実践していかなければならないと考えています。また、いつの日か、スタンドから眺めた選手たちと戦えるようになるため、日々の練習をより密度の濃いものにして、ラグビーができる時間と身体づくりの時間を大切にしなければならないと心に誓った日にもなりました。

 みなさんもスポーツの試合を生で見ることで、感動や気づきをもらえると思うので、ぜひ会場に足を運んでみてくださいね。

《プロフィール》
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせてこちらも史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガで2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年からは日本代表候補として活動している。日本ではほぼ類をみない「世界レベル選手の競技転向、同一シーズン間の競技転向、幼児を子に持つママアスリート」として、2020年東京オリンピックを目指す。

◎所属企業:株式会社リブラン
◎所属チーム:千葉ペガサス
◎主な記録:100mハードル日本ジュニア記録(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校記録(13秒39)

《今後の活動予定》
・9/8(土)・9(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第3戦@静岡・裾野市運動公園陸上競技場 ▶詳しくはこちら
・10/13(土)・14(日)【出場予定】太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第4戦@三重・三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場 ▶詳しくはこちら

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<Text&Photo:寺田明日香/Edit:アート・サプライ>

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