2020年6月11日

ハードルやラダーを使った「SAQトレーニング」で“素早さ・敏捷性・俊敏性”を鍛える (1/2)

 以前の記事で、スピードアップに繋がる「SAQトレーニング」について解説しました。走る動きは、陸上競技だけでなくさまざまなスポーツで重要な要素。スピードアップを目指すうえで、SAQトレーニングは非常に効果的です。ここではSAQの構成要素である「スピード=Speed(素早さ)」、「アジリティ=Agilluty(敏捷性)」、「クイックネス=Quickness(俊敏性)」を高める具体的なトレーニング方法を紹介します。

参考記事:体の動きを早くする「SAQトレーニング」とは。スピード・アジリティ・クイックネスの違い

ハードルやラダーを使ったスピードトレーニング

片脚ハイニー

 ミニハードルを数台配置し、片脚(動画では右脚)だけハードルの前に置いた状態で立ちます。そこから、まずは三歩だけ小刻みに素早く進みましょう。四歩目で、ハードルの前にある脚を素早く引き上げます。膝をしっかり高く上げ、引き上げから設置までの動作はできるだけ早く。しっかり腕振りも意識してください。すべてのハードルで動作を終えたら、反対側の脚で行います。

 なお、ミニハードルは等間隔ではなく、少しずつ感覚を広げていくとよいでしょう。そうすることで、加速とともにストライドが広がる感覚を得られるはずです。

ラテラルハイニー

 ラダーを設置し、横向きの状態で立ちます。そのまま両脚を交互に、膝をしっかり上げながら横に進みましょう。このとき、身体や脚がしっかり前を向き、進行方向側に傾かないよう注意してください。できるだけ足元ではなく前を見て、しっかり腕も振りながら素早い動作を心掛けます。素早く動こうとして、動きが小さくならないようにしましょう。脚が地面から離れたら、つま先も挙げるように意識すると効果的です。

アジリティトレーニング

開閉ジャンプ

 ラダーを設置し、前向きの状態で立ちます。そのまま、脚を開閉しながらジャンプして進みましょう。このとき、できるだけ前を見てください。腰が曲がらないよう意識し、特に空中での姿勢維持を心掛けます。開閉を素早く行うこと、力まずリラックスして取り組むことが大切です。

スクエアラン

 4点にカラーコーンなど目印を置き、四角形を作ります。前を向いたまま、各目印を目指して走りましょう。動画では【前向きダッシュ→左方向へサイドステップ→後ろ向きダッシュ→右方向へサイドステップ】の順になっています。スピードを落とさず、コーンに到達した瞬間に素早く動きを切り替えることが大切です。

 また、しっかり四角形のラインに沿って正確に動き、ラインが弓なりにならないよう注意してください。もしラインが維持できない場合、最初のうちは足元に白線を引いて意識するのも1つの方法です。

バランストレーニング

 アジリティディスクを使い、片脚で乗ります。前を向いて上体を起こし、左右前後にブレないよう意識しながらしゃがみましょう。パワーポジションの位置までしゃがめるのが理想です。

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