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2020年2月6日

「NIKE厚底シューズ」の正体とは?東京五輪でどうなる?世界陸連の新ルールは?これまでの足跡とトップランナーの証言をもとに再考察した (3/3)

世界陸連の新ルール。東京五輪はどうなる?

 さて、気になる厚底シューズの規制報道に関して。1月31日、世界陸連から、シューズに関する新たなレギュレーションが発表されました。大きく以下の4つが新たなルールとなります。

[1]2020年4月30日以降、競技で使用するシューズは大会の4か月前から市販されていなければならない。

[2]シューズのミッドソールの厚さは40mm以下。(スパイクの場合は30mm以下)

[3]シューズ内に組み込みプレートは原則1枚。(複数のパーツを配置することも可能だが、1つの平面に連続して配置する必要があり、重なってはいけない)。スパイクの場合は、スパイクをソールに取り付ける目的に限り追加のプレートを採用可能。

[4]プロトタイプシューズの使用は不可だが、医療的な理由でカスタマイズされたシューズは利用可能。

▲ナイキ エアズーム アルファフライ ネクスト%

 つまり、「ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%」はもちろんのこと、発表されたばかりの「ナイキ エアズーム アルファフライ ネクスト%」も東京オリンピックでの使用が可能ということになります。

 東京オリンピックでアスリートが着用しようとした場合、シューズやスパイクは、4月30日までに市販される必要があるということです(少ない足数の限定販売でも市販と見なされるのかといった細かい部分はわかりません)。そして、医療的な理由でのカスタムの範囲はどこまで可能で、事前申請制になるのかというのも気になる点。ルールが具体的になったとはとても良いことだと思いますが、もうしばらくシューズとレギュレーションに関するざわつきは続きそうです。

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<Text:神津文人/Photo:NIKE、Getty Images、編集部>

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