コーチングと子育ては似てる!? 教えながら自分も練習して気づいたこと│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート〜for2020〜」#52 (1/2)
みなさん、こんにちは。陸上競技の寺田明日香と申します!
さて、ついに4月となり、2021年の陸上シーズンが始まりました! 続々と記録会も行われ、グラウンドで顔を合わせる仲間たちの雰囲気もキリッと引き締まっているようにも感じます。
私のシーズン初戦となるレースは、4月29日に広島県で行われる織田幹雄記念国際陸上競技大会です。そこに向けて、毎日を大切に過ごしたいと思う今日この頃です。
そんなドキドキする日々の最中ですが、先日、私をサポートしてくれているスタッフとともに立ち上げた「A-START(以下、Aスタ)」第一弾の集大成ともいえるスプリングキャンプを行いました。今回は、このキャンプのレポートと、私自身の気づきについてお届けしたいと思います。
最後までお付き合いのほど、よろしくお願いいたします!
高校&大学生の選抜メンバーとトレーニングスタート
このキャンプの目的は、私たち「チームあすか」と一緒にキャンプをしたい高校生・大学生を公募する企画でした。2020年12月後半~2021年2月前半に「オンライン講義」を行い、インプット・アウトプットが高い水準でできていると判断された課題成績上位者からメンバーを選抜したのです。
高校生と大学生の2つのカテゴリーにわけ、各カテゴリー2泊3日の日程、毎日分単位で予定が詰まっているという、かなりなハードスケジュール。前半は大学生で参加者は男女各4名、図らずも男子はスプリント、女子はハードルときれいに分かれました。後半の高校生は男子2名、女子7名とカテゴリーによって色が出ました。
キャンプ1日目は、齋藤大輔トレーナーによるムーヴメントトレーニング。ウエイトトレーニングなどの身体づくりからスプリント練習にどうつなげるかという、いわば身体の使い方を知り、動作の細分化を計るトレーニングです。
“走る”という動作自体は、陸上競技に取り組んでいる人は当たり前のようにできてしまうことですが、“走る”精度を上げようとしたとき、自分がどのような身体の使い方をしていて現在の動作になっているのかを知ることで、自分の長所短所がわかるようになり、動作の修正がしやすくなります。
一連の流れで行っている動作を細分化するため、頭も身体もフル回転せねばならず、どのメンバーもかなり疲労していたように思いますが、新しい考え方に触れたことで、メンバー各々発見があったようです。
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コーチングと練習の両立は大変でした!
2日目は、午前に高野大樹コーチから技術習得の過程に関する講義を行ってもらい、その後スプリント(主に加速局面の練習)、午後はスプリントとハードルに分かれて技術練習を行いました。
昼食時には、自分に必要な栄養素がどのくらいで、どのくらいの量を摂取したらよいかを選手自身に理解をしてもらうために栄養士の栄養セミナーを取り入れました。夕食では、学んだことを踏まえつつ栄養士が作った食事を食べながら、栄養素についての理解を深めていきました。
技術練習では、プレイングコーチのように、“教えながら自分も練習する”という経験をしました。そんな経験はほぼ初めてだったので、選手それぞれの特徴や発せられる言葉の解釈、こちらから伝えるときの言葉の選択など、戸惑うことは多くありましたが、コーチングの奥深さやおもしろさの一片を垣間見たように思います。
ただ、自分自身の技術に関する感覚は持っていても科学的根拠に基づいて説明できるほどの知識はまだ持ち合わせいないことや、あちこちに移動しながら、それぞれの選手に指導している忙しそうな高野コーチを近くで見ていると、私自身が真剣にコーチ業を考えるのはもう少し後に置いておこう、とも思いました(笑)。