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ランニングにつきものの「痛み」。その原因と解決法とは? (2/3)

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●「痛み」のメカニズム ケース①:骨盤が前に傾いている場合

 骨盤(背骨と足の骨を接続し連係させる腰の骨)が前傾し、腰が反る姿勢をとりやすい人の場合、大腿部の中央を走る「大腿直筋」という長い筋肉が過剰に使われ、股関節の屈筋群も短縮した状態になっているので、これらの筋は硬直する傾向にあります。また胸腰部の「脊柱起立筋」は収縮して硬く、腹側の「腹直筋」は弱くなりがちです。

 このような立位姿勢における筋活動の変化から、股関節やヒザ、足関節に無理な力がかかるため、動かす際にも各関節で無理な力が加わり、痛みが出ることがあります。また、ヒザが伸びて、身体のうしろ側に体重がかかることで、足の土踏まずのアーチが潰れ、足首のくるぶしに痛みが出ることも考えられます。

●「痛み」のメカニズム ケース②:骨盤が後傾したスウェーバック姿勢の場合

 スウェーバック姿勢とは、椅子に浅く腰掛けて体重を後ろに預け、猫背で座るようなイメージと言えば、分かりやすいかもしれません。立った状態でもこのような姿勢の人は、日本人に比較的多いといわれています。特徴は以下のようになっています。

・頭がからだの前側に出て、顔は正面を向いているため、首の後ろ側の筋が短縮している。
・のどの前側の筋肉があまり使われないので弱くなる。
・背骨は猫背になり、肩が下がっている。
・肩甲骨が前側に、胸を巻くように出てくるので、胸の筋肉、特に「小胸筋」が収縮して硬くなりがち。
・「小胸筋」は肩甲骨を前下方に引っ張っているため、肩や腕は上がりにくく、動かしにくくなっている。

 スウェーバック姿勢が習慣化すると、頭痛、肩こり、肩関節の痛みの原因にもなるんです。この状態でランニングすると、まず頭の重さを首で効率よく支えられないため、首の筋肉や関節に負担がかかり、首周囲に痛みが出るはずです。さらにケース①と同様、効率の良い下肢の曲げ伸ばしと支えが得られないため、股関節やヒザ、くるぶしに痛みが出ることにもつながります。

痛み解消のカギは、腰を安定させること=体幹を鍛える

 ケース①②はいずれも、骨盤、つまり腰部の筋活動のバランスが悪く、動作時にはさらに不安定になるために、首や肩、背中や太ももに過剰な力が入っています。そして腰の部分の力が弱いので、姿勢が崩れ、ランニングでも効率よく身体を前に移動できず、余計な負担が、身体の各部分の痛みにつながっているわけです。

 腰の部分は、例えば胸部の肋骨のように、外側から支える骨が構造上ありません。なので、腰を安定させるには、胸郭の底にある横隔膜(ドーム状の筋)と、腹筋、背筋、そして骨盤の下にある骨盤底筋、これらがそれぞれ均等に働いて、ちょうど上下左右から、円筒形のシリンダーを腰部に作り出すようなイメージで、腹部周囲をホールドすることが重要です。その際に注目されるのは、呼吸法、特に腹式呼吸です。

呼吸法を使って腰の安定を図る=「ブレーシング(Bracing)」

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