「内臓脂肪」「皮下脂肪」「体脂肪」…なにが違う?
日頃よく目に耳にする「内臓脂肪」。内臓につく脂肪なのは分かりますが、似たような単語で「皮下脂肪」や「体脂肪」などがあります。
それぞれの違いをチェックしていきましょう。
内臓脂肪とは
内臓脂肪は内臓周辺に蓄積する脂肪で、とくに胃や腸を覆う膜につくため、お腹まわりを中心に上半身に多く脂肪がつきます。男性と女性では男性の方につきやすく、短期間で蓄積される一方、減らしやすいことが特徴です。
また、内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が2つ以上組み合わさると、心臓病や脳卒中などになりやすい病態のメタボリックシンドローム(通称:メタボ)となります。
しかし、内臓脂肪が蓄積されているのに、見た目には太って見えない“隠れ肥満症”の人もいますので、注意が必要です。
お腹(腹腔内)に蓄積された内臓脂肪がどれくらいのレベルかを示す「内臓脂肪レベル」があります。内臓脂肪レベルは動脈硬化疾患などの生活習慣病にリスクを判断する指標で、脂肪の蓄積状態を推定します。
内臓脂肪レベル年齢別・男女別平均値
男性 |
女性 |
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内臓脂肪レベル年齢別平均値 |
20代 |
6 |
3 |
30代 |
8 |
4 |
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40代 |
9 |
5 |
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50代 |
10 |
7 |
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60代 |
12 |
6.5 |
※判定レベル/1~10:標準、11~14:やや高い、15~18:高い、19~30著しく高い
皮下脂肪とは
皮下脂肪は皮膚のすぐ下、筋肉との間に蓄積されます。お尻や太ももなど下半身にとくに多くつきますが、二の腕などにもつき、全身につきます。
こちらは女性の方がつきやすく、少しずつじわじわとつき、減らしにくいといった特徴があります。
体脂肪とは
体脂肪とは、体に貯えられた脂肪の総称をいいます。
よく聞く「体脂肪率」は、体重に占める体脂肪の比率を表す数値のことで、男性で25%以上、女性で30%以上になると体脂肪量過剰(厚生労働省)とされています。
BMIとは
BMI(Body Mass Index)とは、BMIとは肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、肥満や低体重(やせ)の判定に用いられます。
たとえば、体重が60kgの場合、身長が150cmの人には少し重めの体重ですし、170cmであれば少し軽めの体重になります。
同じ体重でも身長によって太りすぎか痩せすぎかは違ってきます。それを判定するための指標がBMIです。
標準的なBMIは18.5以上〜25未満。その中でもっとも健康的な体を保つと言われているのがBMI22です。BMI18.5未満は痩せ、25以上は肥満と判定されます。
※本記事は「内臓脂肪の効率的な落とし方。食事と運動のポイントとは【医師監修】」と「標準体重・美容体重・シンデレラ体重とは。BMI、体脂肪率との違いも解説」を再編集したものです。
<Edit:編集部/Photo:photo-AC>