乳酸菌をとりすぎると「癌になる」「おならが出る」はホント?[管理栄養士監修] (1/2)
体に良いイメージのある「乳酸菌」ですが、とりすぎると良くないのでしょうか。乳酸菌をとりすぎることによって起きる症状を、管理栄養士で健康検定協会理事長の望月理恵子さんに聞きました。
「乳酸菌のとりすぎで癌になる」「乳酸菌は合わない人がいるのか」といった疑問にもお答えします。
乳酸菌のとりすぎ、体に与える影響とは
乳酸菌のとりすぎによる、体への副反応は起きにくいと考えられます。
「乳酸菌のとりすぎが良くない」というより、「乳酸菌を含む食品のとりすぎに問題がある」と考えられます。
乳酸菌を豊富に含む、漬物・チーズ・乳酸菌飲料を過剰摂取すると、各々に含まれる塩分・糖質などを必要以上に摂取してしまうため、体に悪影響を与える可能性があると考えられます。
塩分、糖質の過剰摂取は、以下を引き起こす原因になります。
- 高血圧
- 動脈硬化
- 肥満等の生活習慣病
善玉菌が多すぎると病気になるのか
基本的に、善玉菌が多すぎることで病気になるとは考えにくいです。
健康な腸内環境は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスよく存在することによって作られます。そのため、もし善玉菌が多すぎる場合は、腸内環境が悪くなり、以下などが起こる可能性はあります。
- 便秘などお腹の不調
- 肌荒れ
ただ、善玉菌が含まれる食べ物を摂取してもすぐに腸内に住みつくわけではないので、「食べ物によって善玉菌が多くなってしまった」ということは考えにくいです。
乳酸菌をとりすぎると出る症状
乳酸菌をとりすぎることで、以下の症状が出る可能性があります。
- 下痢
- 便秘
- 腹痛(お腹がゴロゴロする)
- おならが出やすくなる
- お腹が張る
乳酸菌とりすぎによる症状が出る原因
上記の症状が出る原因としては、乳酸菌をとりすぎたことで、腸内環境が悪化した・腸機能が活性化されたなどのことが考えられます。
また、摂取した乳酸菌が自身の体質に合っていない場合も、このような症状があらわれることがあります。
乳酸菌とりすぎによって症状が出た時の対処法
- 乳酸菌の摂取をやめる
- 症状が落ち着いたら、他の種類の乳酸菌を摂ってみる
- 軽く運動する
- 栄養バランスの良い食事を摂る
乳酸菌そのものが合わないというより、特定の乳酸菌が合わなかった可能性も考えられます。乳酸菌は約400種類存在するので、自分に合う乳酸菌を見つけるのも良いでしょう。
また、運動不足や食事の偏りにより不調が出ている可能性も考えられます。症状が出た際は、生活習慣を整えることも考えましょう。