ヘルス&メンタル
2024年8月9日

災害時に不足しやすい栄養素は「タンパク質」と「ビタミン群」。その理由を管理栄養士が解説

昨日発生した、日向灘を震源とする地震。慌てて防災グッズを確認した人も多いのでは。

豪雨や雷なども相次いでおり、防災意識への対策が高まっているかと思いますが、意外と見落としがちなのが災害時の「栄養」です。

ウェザーニューズによると、東日本大震災の際に、宮城県沿岸部の女川町の避難所で行った調査で、偏った食生活により約2か月もの間、「たんぱく質、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2」が摂取するべき量に足りていなかったというデータが発表されています。

なぜ災害時に「たんぱく質」「ビタミンC」「ビタミンB群」が不足しやすいのか?

「たんぱく質」「ビタミンC」「ビタミンB1、B2」が不足する理由は、次のようなことが考えられます。

・災害時は即効性のエネルギー源と、空腹を満たすことを重視するため、糖質心になる
・甘いものや炭水化物が中心となることで、糖質代謝の要であるビタミンB群が失われる
・電気が使えない非常事態では、生鮮食品の調理や保存が難しくなるため、野菜に含まれるビタミンCや、肉、魚などに含まれるたんぱく質は摂取しづらい
・過度なストレスにより、たんぱく質、ビタミンCとビタミンB群、ビタミンE、βカロテンの消費量が多くなる

不足してしまうとどうなる?

これらの栄養素が不足すると、以下のような症状が出ることも考えられます。

【たんぱく質】
筋肉や骨密度の減少、貧血、肌荒れ、肥満、運動能力の低下、疲れやすくなる、代謝が悪くなる、思考力の低下など

【ビタミンC】
ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力が弱まる、貧血、出血しやすくなる、コラーゲンの合成低下など

【ビタミンB1、B2】
食欲不振、疲労、だるさ、脚気、口内炎・口角炎など

備蓄食やサプリメントを選ぶ際は、これらの栄養素を意識しよう

災害時生鮮食品からビタミンやたんぱく質を摂取することは困難なため、長期保存ができる食品やサプリメントから摂取するのも有効な手段です。

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実は防災時にも優秀! プロテイン

プロテインは電気の供給が難しい災害直後でも常温で保存ができ、また未開封であれば約1.5年間の保存が可能。さらに水を加えるだけで、1杯あたり約20g前後のたんぱく質を補給できます。

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プロテインが苦手な人でも、今はジュースのように飲めるタイプもあります。また、水の無い状況でも、プロテインバーであれば、そのまま食べられます。

<Edit:編集部>