最近よく聞く「自律神経」とは?自律神経が乱れる原因と整える方法[医師監修] (2/3)
医師が教える、自律神経を整える6つの方法
では、自律神経のバランスが崩れていると感じたとき、どのような対処法を行うとよいでしょうか。
自律神経を整える方法1 生活リズムを一定にする
毎日同じ時間に寝起きし、食事を摂ることで自律神経のリズムが安定します。
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なぜ生活リズムを一定にすることで自律神経が整うのか?
自律神経のバランスが崩れる=交感神経と副交感神経のバランスが崩れるということなので、この2つの神経のバランスが大事です。
朝起きてから徐々に交感神経が働き出し、日中は交感神経の働きがピークになります。夜になると副交感神経が徐々に働き出し、寝ているときは副交感神経の働きがピークになります。
寝不足などで生活のリズムが崩れると、寝ている時間、つまり副交感神経が優位の時間が短くなるため、交感神経の働く時間が伸び、自律神経のバランスが崩れてしまいます。そしてだるい、眠れない、疲れる、動悸、めまい、頭痛、食欲不振などが起こります。
これを防ぐためには、生活リズムを一定にすることが有効と言えます。
自律神経を整える方法2 朝起きたら太陽の光を浴びる
朝は太陽の光を浴びることで交感神経が自然に活性化し、体内時計も整うため、1日のスタートをスムーズに切ることができます。
- 起きたらすぐに2~3分、朝日を浴びるのがベスト
できれば朝起きてすぐ、2~3分ほど朝日を浴びるのが良いでしょう。体内リズムがリセットされます。
人間の体内リズムは25時間くらいのサイクルで回っています。1日は24時間なので、1時間ズレてしまう計算になりますが、そのズレをリセットすることができます。
それができない場合は、起きてから30分くらい後でも、通勤などで外に出ればOKです。
ちなみに、曇りや雨の日でも目は光を感じるので大丈夫です。日照量ではなく、光を感じることが大事なのです。
自律神経を整える方法3 リラックスする時間を意識的に作る
趣味への没頭や深呼吸、軽いストレッチなど、リラックスできる時間を日常に取り入れることで、副交感神経が優位になり、心身が落ち着きます。お風呂にゆっくり浸かることも効果的です。
ちなみに、以下のような趣味は自律神経を整えるという視点からは、あまりおすすめできません。
・激しい音楽
音楽は自律神経を整えるといいますが、ロックなど激しいものは逆効果です。クラシック、ピアノジャズ、ヒーリングミュージック、ハワイアンなどゆったりとした音楽がおすすめです。・カフェインが入った飲み物を飲む
・大量の飲酒
・スマホ、テレビ、パソコンなどの光刺激
これらは脳が興奮してしまいます。また、睡眠に必要なメラトニンの分泌を抑えてしまいます。・熱いお湯(43度以上)のお風呂につかる
・間違った深呼吸
吸うときは、交感神経が優位になり、吐くときは副交感神経が優位になります。吸って吐いてを思いっきりやると、両方の神経を興奮させるので、リラックスするなら、吐く息を長くすることがポイントです。
自律神経を整える方法4 バランスの取れた食事
食事は自律神経の働きに影響を与えます。とくに、ビタミンB群やマグネシウム、オメガ3脂肪酸など、自律神経をサポートする栄養素を積極的に摂ることが大切です。
下記、おすすめの栄養素と多く含まれる食材です。
・GABAの多いもの
GABAは交感神経の末端からノルアドレナリンの分泌を抑えて、副交感神経優位にする働きがあります。トマト、味噌、納豆、豆腐などの大豆製品などに多く含まれています。・ビタミンB6
GABAをつくるために必要です。まぐろ、かつお、牛肉などの赤身部分に多く含まれています。・ビタミンB群
豚肉、レバー、きのこ類、豆類(枝豆、大豆、小豆など)に多く含まれています。・マグネシウム
海藻(あおさ、のり)、ナッツ類、ゴマ・オメガ3
エゴマ油、アマニ油、青魚(アジ、イワシ、サバ、まぐろ、サーモンなど)に多く含まれています。・ビタミンD
心や神経のバランスを整える、セロトニンを調節する働きがあります。サーモン、まぐろ、サバ、キノコ類に多く含まれています。
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