
大人の女性のADHD、よくある「3つの特徴」とは[医師監修] (1/2)
女性のADHDはどういった症状があるのでしょうか。心療内科BESLI CLINICの田中奏多先生監修のもと見ていきます。
ADHDは、女性と男性では何が違う?
田中先生:ADHDの症状の特徴として、「不注意」・「多動」・「衝動性」が挙げられます。この中でも女性は「不注意」を特徴とする症状が強く出るケースが多いです。
「不注意」は、発達障害か否かを見分けにくい症状なので、女性はADHDだと気付かれにくい傾向があります。
一方で男性の場合は、「多動」や「衝動性」の症状が強く出やすいと言われています。多動・衝動性は周囲に分かりやすい行動のため、発達障害だと気付かれやすいです。
不注意(女性に出やすい) |
指示内容を把握できない |
多動・衝動性(男性に出やすい) |
じっと座っていられない |
ADHDが発覚しやすいシーン
田中先生:ADHDは、幼少期だと見過ごされてしまうことが多いです。そのため、大人になってから、職場・学校・家庭で発覚するケースがよく見られます。
例:会社で仕事の指示を受けても、周りの人のようにスムーズにこなせない など
「大人の女性のADHD」3つの特徴
田中先生:大人の女性のADHDによくある特徴として、以下の点が挙げられます。
- 常軌を逸した衝動買いをしてしまう
- 予定をあまりにも詰め込みすぎる
- 単純なミスや失くし物、忘れ物が多い
ただし、上記の内容はADHDではない人にも見られるため、最終的な判断は専門医による診断が必要です。
特徴1 常軌を逸した衝動買いをしてしまう
田中先生:ADHDの特徴として、計画的に購入せず、衝動的に買い物をしてしまう癖があります。
「衝動買いが頻繁に起こり、経済的に困難な状況に陥っている・お金の問題で、人間関係にトラブルが起こっている」といった状態は、ADHDが疑われます。
衝動買いは、「我慢がきかない」「イライラが強くなる」「注意深く考えない」といった状態に陥るのが原因と考えられます。
これは、前頭前野の機能調節に偏りがあるために起こります。