ヘルス&メンタル
2025年3月25日

大人の女性のADHD、よくある「3つの特徴」とは[医師監修] (1/2)

女性のADHDはどういった症状があるのでしょうか。心療内科BESLI CLINICの田中奏多先生監修のもと見ていきます。

ADHDは、女性と男性では何が違う?

田中先生:ADHDの症状の特徴として、「不注意」・「多動」・「衝動性」が挙げられます。この中でも女性は「不注意」を特徴とする症状が強く出るケースが多いです。

「不注意」は、発達障害か否かを見分けにくい症状なので、女性はADHDだと気付かれにくい傾向があります。

一方で男性の場合は、「多動」や「衝動性」の症状が強く出やすいと言われています。多動・衝動性は周囲に分かりやすい行動のため、発達障害だと気付かれやすいです。

不注意(女性に出やすい)

指示内容を把握できない
周囲の反応を気にせず話し続ける(おしゃべり)

多動・衝動性(男性に出やすい)

じっと座っていられない
言わなくていいことを言ってしまう

ADHDが発覚しやすいシーン

田中先生:ADHDは、幼少期だと見過ごされてしまうことが多いです。そのため、大人になってから、職場・学校・家庭で発覚するケースがよく見られます。

例:会社で仕事の指示を受けても、周りの人のようにスムーズにこなせない など

「大人の女性のADHD」3つの特徴

田中先生:大人の女性のADHDによくある特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 常軌を逸した衝動買いをしてしまう
  • 予定をあまりにも詰め込みすぎる
  • 単純なミスや失くし物、忘れ物が多い

ただし、上記の内容はADHDではない人にも見られるため、最終的な判断は専門医による診断が必要です。

特徴1 常軌を逸した衝動買いをしてしまう

田中先生:ADHDの特徴として、計画的に購入せず、衝動的に買い物をしてしまう癖があります。

「衝動買いが頻繁に起こり、経済的に困難な状況に陥っている・お金の問題で、人間関係にトラブルが起こっている」といった状態は、ADHDが疑われます。

衝動買いは、「我慢がきかない」「イライラが強くなる」「注意深く考えない」といった状態に陥るのが原因と考えられます。

これは、前頭前野の機能調節に偏りがあるために起こります。

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