
五月病になったらやるべき5つのこと。今すぐできる「五月病の抜け出し方」 (2/2)
③ 小さな「楽しい」を意識的に取り入れる
毎日の中に、“ちょっと気分が上がること”を入れましょう。朝のコーヒー、お気に入りの服、好きなランチメニュー、気になっていた映画、懐かしい音楽――なんでも構いません。
小さな楽しみがあるだけで、心のエネルギーが少しずつ戻ってきます。
Q.先生に質問!「楽しい」「やりたい」がない、分からなくなってしまったときはどうしたらいい?
肉体的な疲れは「休みたい」「寝たい」となりますが、精神的に疲れが溜まってくるといろいろなことが面倒、億劫になり、そのような状態が起こります。
自分が疲れていることを自覚して、その状態を受け入れましょう。その後は何よりもまずしっかりと心身を休ませる時間を取ること!少しずつ本来の自分を取り戻していきましょう。
④ 誰かと話す・吐き出す
モヤモヤは、口に出すだけで軽くなることもあります。信頼できる友人、家族、あるいは専門の相談窓口でも大丈夫。「つらい」と言える場所があるだけで、心はふっと緩みます。
話すのが難しいなら、日記に書き出すのもおすすめです。最近はオンラインサービスやAIを利用する人も増えています。
Q.先生に質問!話したら余計にモヤモヤした、否定された……どうリカバリーすればいい?
話したら楽になると思ったのに逆効果だった、良くありますよね。でも自分の中に溜め込まず、外に吐き出せたこと、それが出来た自分を褒めてあげましょう。今回はうまくいきませんでしたが、誰かに話すことをクセにする、というのはとても大事なことです。
自分の中に溜め込んでいてはいつか爆発してしまいます。これからは他の人に話すのも一つの選択肢で、相手からの反応が心配なら紙に書きだすこと、AIに話すこともおすすめです。
⑤ 「今だけの不調」と捉える
五月病は、環境の変化に心が追いついていないだけ。多くの場合、一時的なものです。
「これがずっと続くわけじゃない」と知っておくだけでも、少し気が楽になります。焦らず、自分のペースで乗り越えていきましょう。
Q.先生に質問!病院に行くハードルが高いです……
「わたしよりも大変な人はいっぱいいらっしゃると思うのですが……」「こんなことで来てしまって良かったのでしょうか……」などと良く言われます。でも必ず「来てくださってありがとうございます」とお伝えします。
どんな方でもどんな症状でも、自分がつらいとか話してみたいと思えばぜひ受診をしてみてください。他の人と比べる必要はありません。実際に病院にはいろいろなところがあって、先生や雰囲気が自分に合うかどうかは行ってみないと分かりません。
ハードルが高いと思うあなただからこそ、少しでも早く自分に合う病院を見つけておいて、本当に困ったときに受診しやすいようにハードルを下げておくことをおすすめします。
五月病は、頑張ってきた証でもあります。自分に優しくする時間を「甘え」と思わず、心のメンテナンス期間として大切にしてください。
あなたの“元気”は、きっとまた戻ってきます。
監修者プロフィール
神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生
東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic
<Edit:編集部>