ヘルス&メンタル
2025年5月9日

ASDの「顔つき」や「見た目」に共通点はあるの?【大人の発達障害】 (2/2)

ASDの人によく見られる「身だしなみ」の特徴

身だしなみについては診断的特徴ではなく、生活上の特性として以下のような傾向が見られることがあります。

1. 身だしなみに関心が薄い、または強いこだわり

無頓着なタイプは服装や髪型に注意を払わない一方、こだわりが強いタイプは特定の服やスタイルに固執します。

2. 特定の服や髪型へのこだわり

感覚過敏(とくに触覚)から、特定の素材やスタイルの衣服を好む傾向があります。

3. セルフケアの困難

髪や爪、ヒゲなどの手入れを忘れやすく、セルフケアのルーティンが確立しづらい場合があります。

4. 香水や化粧品の使用を避ける

強い匂いや皮膚刺激に敏感なため、香水や化粧品を使わないケースが多い傾向にあります。

顔でASDは判断できないが、表情や身だしなみには傾向も

ASDの人に顔貌の診断的特徴は存在しませんが、表情や視線行動、身だしなみの特性は社会的行動や感覚処理の違いに基づく科学的な説明が可能です。

これらの傾向には個人差が大きく、偏見を持たず理解を深める姿勢が求められます。

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監修者プロフィール

清水 聖童先生

精神科専門医・医療法人社団燈心会ライトメンタルクリニック理事長。心理療法、生活習慣、栄養学など幅広い知識を背景とした精神予防医学を専門とし、病前から介入する精神医療を模索したクリニック「ライトメンタルクリニック」を立ち上げる。メンタルヘルスに関する記事監修や講演、取材対応も積極的に行い、専門的な知見を広く発信している。

<Edit:編集部>

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