
医師が教える「自律神経が整うコツ」。今日からすぐできる6つの対策とは
「なんとなく疲れが取れない」「イライラしやすい」「眠りが浅い」、それは“自律神経の乱れ”が原因かもしれません。
イシハラクリニック副院長で、漢方医学や自然・食事療法が専門の石原新菜先生に聞いた、自律神経を整えるコツをリンナイ『熱と暮らしの通信』から一部抜粋してお届けします。
石原先生直伝! 自律神経を整える6つのコツ
1. ストレスを感じたら「腹式呼吸」で副交感神経をオンに
– 鼻から吸って、口からゆっくり吐く
– 緊張や不安をリセットしやすくなる
– 1日数分でも効果あり
ストレスを感じたときには、腹式呼吸がおすすめです。鼻から息を吸って、口から時間をかけて吐くことで副交感神経が優位になりリラックスできます。
2. 腸を整えれば心も整う!発酵食品と食物繊維で“脳腸相関”をサポート
– セロトニンの鍵は腸内環境
– 発酵食品+食物繊維・オリゴ糖のセットが重要
脳と腸は密接につながっています(脳腸相関)。脳にストレスがかかることで、腸内環境も悪くなります。
また、腸内細菌が幸せホルモン「セロトニン」の合成に関わっていることから、腸内環境が悪いと逆に脳にも悪影響を及ぼします。
発酵食品、そしてその善玉菌が腸内で増殖していけるように、菌の餌になる食物繊維・オリゴ糖をとりましょう。
3. 自律神経は睡眠で回復。湯船に浸かって「質のいい夜」を
– 入浴は40℃のお湯に10分が目安
– シャワーだけでは不十分
– 睡眠の質が高まれば、日中の集中力・安定感もアップ
湯船につかることで、身体が温まり、睡眠の質向上が期待できます。お湯の温度が高すぎたり、長風呂しすぎたりすると、かえって冷えてしまうので、40℃のお湯に10分間の入浴を目安にしましょう。
しっかり寝ることで副交感神経が優位になって身体がリラックスし、自律神経が整います。
4.首まわりや肩甲骨まわりをほぐして血流アップ
アイソメトリック運動は、筋肉を動かさずに力を入れるトレーニング方法で、座ったまま簡単に行えます。
首まわりや肩甲骨まわりには自律神経が集まっているため、凝りをほぐすことで血流が良くなり、リフレッシュ効果も期待できます。
5.水分は「摂りすぎ注意」。冷えを防ぐコツ
水分は健康に欠かせませんが、飲みすぎると体を冷やしてしまうことがあります。喉が渇いたときに、必要な分だけを意識して摂取するのが理想的です。
冷え性の方は、常温〜温かい飲み物を選ぶことで、身体の冷えを防げます。
毎朝白湯を飲む習慣がある方は、生姜の絞り汁や粉末、生シナモンなどを加える“ちょい足し白湯”がおすすめ。身体を内側から温め、リラックス効果が高まります。
白湯に限らず、食事や飲み物に薬味やスパイスを加えることで、冷え対策としても効果的です。
6.栄養は“足りない”より“多すぎ”に注意。腹八分目が理想
現代人の多くは、知らず知らずのうちに栄養過多になりがちです。1日3食きちんと食べる場合は、基本は腹八分目を心がけましょう。
あるいは1日1食だけ軽く済ませるなど、自分に合った食事のバランスを見つけることが、体調管理のカギになります。
ちなみに石原先生の食事例は以下です。
夜はバランスよく和食中心(二人分)
朝は人参ジュースで軽く栄養摂取
プロフィール
石原 新菜先生
医師・イシハラクリニック副院長。2006年3月卒業後、大学病院で2年間の研修医を経て、現在は父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。著書は13万部を超えるベストセラーとなった「病気にならない蒸し生姜健康法」をはじめ70冊を数える。
<Edit:編集部>