
「なんか最近ずっとしんどい」“夏バテ地獄”に陥らないための5か条とは? (1/2)
暑さと湿気が本格化する季節、気がつけば「なんとなくだるい」「食欲がない」「集中できない」……そんな“夏バテ状態”になっていませんか?
高温多湿の日本の夏は、自律神経が乱れやすく、体調を崩す人が急増します。しかし、夏バテはちょっとした生活習慣の見直しで、しっかり予防できるんです。
今回は、夏バテの原因とその対策、もし夏バテになってしまったときのケア方法まで、今すぐ実践できる内容を内科医の鎌田百合先生が紹介しています。
夏バテって何が起きてるの?
夏バテとは、暑さや湿気、そして室内外の温度差によって自律神経が乱れ、体がうまく対応できなくなる状態のこと。症状としては、次のようなものがよく見られます。
- 食欲がなくなる
- 疲労感・だるさが抜けない
- 集中力が低下する
- 頭痛・胃腸の不調
- 寝つきが悪い・眠りが浅い
大研バイオメディカル株式会社が行ったアンケートでも、「疲労感」や「食欲低下」を訴える人が多数。ただの「気のせい」ではなく、体からの明確なSOSといえるでしょう。
医師が語る「夏バテ対策、5つの基本」
1. エアコンの冷やしすぎに注意!
室内外の温度差が大きすぎると、自律神経はパニック状態に。エアコンは必要ですが、設定温度は26〜28℃程度が目安。冷えを感じる場合は、上着やひざ掛けで調整を。
冷房の風が直接当たらないようにするのもポイントです。風向きを変える、サーキュレーターを併用するなどして、体を冷やしすぎない工夫をしましょう。
また、冷たい飲み物やアイスばかりでは胃腸が冷えてしまいます。温かいスープやお味噌汁などを1品加えるだけでも違います。
2. 水分・ミネラルをこまめに補給
夏は汗で水分とミネラルが失われやすく、気づかないうちに脱水状態に。「のどが渇いた」と感じる前に、意識してこまめな水分補給を行いましょう。
特に汗をかいた後は、ナトリウムなどの電解質も補える飲み物(スポーツドリンクや経口補水液)がおすすめです。
3. 栄養バランスの良い食事を意識する
そうめん、冷やし中華……食べやすいからといって炭水化物に偏る食事はNG。夏バテ予防には、ビタミン・ミネラル・たんぱく質をしっかり摂ることが大切です。
特におすすめなのがビタミンB1。糖質をエネルギーに変える手助けをしてくれる栄養素で、疲労回復効果も期待できます。
ビタミンB1が豊富な食品
- 豚肉
- ウナギ
- 玄米
- 枝豆
「スタミナ料理=理にかなってる」と言われるのも納得ですね。
4. 質の良い睡眠をとる
自律神経のバランスを整えるには、しっかり休むことが何より重要です。暑くて寝苦しい夜でも、エアコンや扇風機を適切に使って快適な睡眠環境を整えましょう。
寝る前のスマホや強い照明は、脳を刺激して眠りの質を下げてしまいます。リラックスできる音楽やストレッチを取り入れて、入眠儀式を作るのも効果的です。
5. 軽い運動で体温調節力を取り戻す
暑いからといってずっと動かないのは逆効果。適度な運動で汗をかくことは、自律神経や体温調節機能を鍛えることにつながります。
涼しい時間帯にウォーキング、室内でストレッチやラジオ体操など、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけましょう。