
【専門家視点で改善】自律神経が乱れる原因とは?季節・生活習慣・ホルモンと要因はさまざま (2/3)
セルフチェック! あなたの自律神経は乱れやすい?
では、ご自身の状態を客観的に見てみましょう。当てはまるものが多いほど、自律神経のバランスが乱れやすい生活習慣や体質かもしれません。
□ 寝つきが悪い、または夜中に何度も目が覚める
□ 朝、すっきりと起きられないことが多い
□ 日中、理由もなく体がだるい、または急に眠くなる
□ めまいや立ちくらみが時々ある
□ 季節の変わり目や天気が悪い日に不調を感じやすい
□ 肩こりや頭痛が慢性的にある
□ 食後に胃がもたれたり、便秘や下痢を繰り返したりする
□ ちょっとしたことでイライラしたり、不安になったりする
□ 運動習慣がほとんどない
□ 就寝直前までスマートフォンやPCを見ている
□ (女性の場合)月経前や更年期にあたる
その不調、自律神経以外の病気の可能性も……
「自律神経の乱れ」と似た症状は、他の状態や病気でも起こります。自己判断は禁物ですが、受診の際の参考としてご覧ください。
① 自律神経の乱れ
主な特徴
動悸、息切れ、胃の不快感、頭痛、めまい、不眠など、多様な症状が出たり消えたりする
はっきりした原因がわからず、日によって体調が大きく変わる
関連する原因・状態
慢性的なストレス
睡眠不足や不規則な生活
季節の変わり目や気候の変化
受診を検討する科
内科、心療内科
ポイント
自律神経は、体の調子を24時間コントロールする“自動運転システム”のようなもの。心と体、両方のバランスを整えることが改善の鍵になります。
② 更年期症状
主な特徴
ほてり、のぼせ、異常な発汗
イライラや気分の落ち込み、不安感
特に40代後半以降の女性に多い
関連する原因・状態
エストロゲン(女性ホルモン)の分泌低下
受診を検討する科
婦人科
ポイント
更年期症状はホルモンの変化による自然な現象。ただし、症状がつらい場合は**ホルモン補充療法(HRT)**などの選択肢もあるため、我慢せず専門医に相談を。
③ 気象病・寒暖差疲労
主な特徴
雨の前や台風が近づくと体調が悪化する
気温差が大きい日に疲労感、頭痛、めまいなどを感じやすい
関連する原因・状態
気圧、気温、湿度などの急激な変化により、自律神経が乱れる
受診を検討する科:
内科、耳鼻咽喉科(特にめまいや耳の違和感がある場合)
ポイント:
気象病は最近、注目が高まっている現代病のひとつ。耳の奥にある内耳のセンサーが気圧変化をキャッチして体に影響を与えるとも言われています。
④ 他の疾患が隠れている場合
主な特徴
動悸だけが続く
喉の異常な渇き、急激な体重変化
局所的な症状が慢性的に現れる
関連する原因・状態
甲状腺の疾患(バセドウ病、橋本病など)
糖尿病
心疾患など
受診を検討する科
内科、各専門科(例:循環器内科、内分泌科など)
ポイント
症状が絞られている場合は、大きな疾患の初期サインの可能性もあります。定期検診を受けたり、症状をメモして相談するのが第一歩。
次:今日からできる自律神経の整え方