ウェルネスフード
2025年11月14日
毎日豆乳を飲むと体に悪い?管理栄養士が解説する、大豆イソフラボンと女性の健康の意外な関係 (2/3)
第2章:鍵は「腸」にあった!大豆イソフラボンの力を活かせる人とそうでない人
食べた大豆製品が「エクオール」になるまで——知られざる腸内細菌の働き
大豆イソフラボンを摂取することで、もたらされる「女性ホルモン様作用」。この恩恵が発生するメカニズムには、腸内フローラが深く関わっています。
というのも、大豆イソフラボンを摂取すると、大腸では腸内細菌がイソフラボンを代謝し、女性ホルモンに似た働きを持つ「エクオール」という成分を作り出します。
この一連のプロセスにより、女性ホルモン様作用が発生します。つまり、大豆イソフラボンを摂取することによる健康効果は、腸内細菌の働きによって生まれているのです。
日本人女性の約半数は非産生者!?「エクオール産生能」の個人差
では、大豆イソフラボンを摂取すれば、全ての人に女性ホルモン様作用の恩恵があるのでしょうか?
実は、日本人女性の約半数は、腸内でエクオールを作れないことが分かっています。食生活の多様化が進んだせいか、現代の若い人は、4人に1人しかエクオールを作れないという報告もあります。
その理由は、腸内に大豆イソフラボンを代謝する「エクオール産生菌」がいないためです。ご自身の腸内に、エクオール産生菌があるかないかによって、大豆製品を摂取した際の健康効果に差が生じると考えられています。
エクオール産生菌がないと大豆製品を摂取しても……
たとえば、エクオール産生菌を保有していない女性がPMS症状に悩んでいる場合。症状を軽くするために毎日意識的に豆乳を飲んでいても、腸内でエクオールが作られることはありません。
この女性の場合は、エクオール産生菌が必要とする大豆イソフラボンではなく、エクオールそのものを摂取したほうが、症状の緩和には効果的な可能性が高いのです。
ということで、ご自身の「エクオール産生能」を把握しておくことが、重要ということをお分かりいただけたのではないでしょうか。
第3章:今日から始める、自分に合った「大豆製品の摂り方」








