母親が嫌いなまま成長した人の特徴とは。どんな生きづらさが出やすい? (1/3)
母親のことが好きになれないまま大人になった方は、決して少なくありません。
親子関係は、その後の人間関係や自己肯定感に大きく影響すると言われています。母親との関係が悪いまま育った人にはどのような特徴が見られやすいのでしょうか。
母親を嫌いなまま育った人に見られやすい心のパターンや、大人になってから現れやすい生きづらさについて、臨床心理士で公認心理師、一般社団法人マミリア代表理事・鎌田怜那さん監修のもと解説します。
母親を嫌いなまま育った人に見られやすい「心のクセ」とは
母親を嫌いなまま育った人には、以下のような「心のクセ」が見られることがあります。これらは「性格の欠点」ではなく自分を守るための適応パターンです。
自分に対して厳しすぎる
母親から十分な承認を得られなかった人は、「もっと頑張らないと認めてもらえない」「このままの自分ではダメだ」という感覚を持ちやすくなります。
その結果、大人になっても自分に対して非常に厳しい基準を設け、少しの失敗も許せない、常に自分を責めてしまうといったパターンが形成されます。
完璧主義になりやすく、心身ともに疲弊しやすい傾向があります。

精神的に負荷がかかってくると、自分に向けていた“完璧主義”を他者にも向けるようになることがあります。それが夫・パートナーであったり、我が子、友人に向けられることがあり「私はこんなに頑張っているのに」「なんでそんなに甘えてるの!?」など、無性に苛立つこともあります。
また、他者からの褒め言葉を素直に受け取れない、良い出来事があっても「自分にはもったいない」と感じてしまうなど、自己肯定感の低さに悩む方も多いです。
人の顔色を過剰にうかがう
母親の機嫌が不安定だった、母親を怒らせないように気を遣い続けた経験を持つため、大人になっても他者の顔色を読むことに過敏になりがちです。
相手が何を考えているか、自分の言動で不快にさせていないかを常に気にしてしまいます。
親密な関係を築くことへの恐れ
「油断すると良くないことが起きる」「期待すると裏切られる」など、親密な人間関係に対して無意識の警戒心を持つことがあります。
そのため、友人やパートナーとの関係が深まりそうになったときに、自ら距離を置いたり、関係を壊すような行動を取ってしまったりすることがあります。
本当は親密な関係を求めているにもかかわらず、近づくことへの恐怖がそれを妨げているのです。
感情を感じにくい、または感情の波が激しい
母親に感情を受け止めてもらえなかった、感情を表現すると否定されたり罰せられたりした経験が長期間続くと、感情を「感じないようにする」ことを身につけるパターンがあります。
その結果、大人になっても自分の感情がよくわからない、何を感じているのか言葉にできないといった状態になることがあります。これは「感情鈍麻」や「失感情症」とも呼ばれます。
逆に、長年抑え込んできた感情が突然溢れ出し、些細なことで激しく怒ったり、涙が止まらなくなったりするパターンもあります。
「自分が悪い」と思い込みやすい
大人になっても、何かトラブルがあると自動的に「自分のせいだ」と思ってしまう。相手が不機嫌だと「自分が何かしたのでは」と考えてしまう。
本来、責任が自分にない場合でも、無意識に自分を責めてしまうため、心の負担が大きくなりがちです。
助けを求めることが苦手
母親に助けを求めても応じてもらえなかったため、「人に頼っても無駄だ」「自分のことは自分で解決しなければ」と思ってしまい、大人になってからも助けを求められない、弱みを見せることに強い抵抗がある傾向が見られます。
周囲からは「しっかりした人」「自立している人」と見られることもありますが、本人は孤独感や疲弊を感じていることが多いです。
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