ヘルス&メンタル
2024年11月23日

ジョギングは“ダイエット運動には向いていない”、その理由とは (1/2)

「率直にいうと、短期的に体重を落とす視点で考えると、ジョギングはそれほどオススメというわけではありません」と語るのは、パーソナルトレーナー藤本千晶さん。ダイエット=走るというイメージがついている人にとって、見逃せない言葉です。

しかし藤本さんは、ジョギングは「長期的に体重管理をするためにはとてもオススメです」とも続けています。どういうことでしょうか。ジョギングはダイエットに効果的なのか、あまり意味はないのか。くわしく見ていきましょう。

ジョギングは、ダイエット運動としてそれほど最適ではない

ジョギングはダイエット運動としてはあまり適切ではありません。なぜなら体重を落とす効果はあまり期待できないからです。

有酸素運動を行い、体重がどう変化したかを調査した研究があります。

平均年齢58歳でBMI30.9と肥満の女性を集め、1年間、週5回、45分/回の有酸素運動を実施しました。その結果、体重は平均83.7kgから81.7kgになり、-2.0kgの減少でした(※1)。

体重は落ちるには落ちるが、ほかに適切な運動はある

たしかに体重は落ちました。

しかし1年間、週5回、45分/回をかけた結果として-2.0kgはさみしい結果だと言わざるを得ません。

その他での調査でも似たような結果が多数出ており、体重は落とすものの、その程度は労力に対して十分ではありません。

ジョギングで消費できるカロリーはどのくらい?

ジョギングで消費できるカロリーは、体重と継続時間で変わります。

たとえば、体重60kgの人が30分間、時速7km程度でジョギングした場合に消費するエネルギー量は220kcal程度。ご飯お茶碗一杯よりもやや少ない程度です(※2 7METsで計算)。

体重が重いほど消費するエネルギー量は大きくなりますが、大差はありません。

※1 Effect of Diet and Exercise, Alone or Combined, on Weight and Body Composition in Overweight-to-Obese Postmenopausal Women

※2 厚生労働省 健康日本21(身体活動・運動)

ジョギングでダイエット効果を出すためには

ジョギングでダイエット効果を狙うのであれば、長期的に継続して行うと効果的です。

有酸素運動の消費エネルギー量は少ないとはいえ、継続することで体重をコントロールすることができます。

先ほど紹介した研究調査では、有酸素運動を1年間行った結果、「食習慣は特に変えず」-2.0kgの体重減少でした。

逆に言えば、食事をとくに変えずとも、有酸素運動をすることで体重を落とすことは可能なのです。

そのため、長期的に健康作りをしながらダイエットを進める手段として、ジョギングは有効であると考えられます。

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