
皮膚科医が語る「日焼け止めの効果を台無しにするNG行動」とは (1/2)
初夏の陽気とともに、気になるのが増加する紫外線。気象庁のUVインデックスデータによると、紫外線量は、4月から本格的に増え始め、紫外線対策が必要な日は実に1年で245日以上にものぼります。
つまり、私たちは1年の3分の2もの期間、紫外線から肌を守る必要があるのです。
しかしその一方で、日焼け止めを正しく塗れている人はわずか27%、その上、日焼け止めを使用して肌が荒れた経験を持つ人は41%にも及ぶことが、ユースキン製薬株式会社が2024年に実施したアンケート調査*からわかっています。
年間を通じて紫外線対策が必要であることは知っているものの、肝心の日焼け止めの使い方には改善が必要で、しかも日焼け止めによって肌トラブルまでも引き起こしかねるという事実。
そこで今回、済生会川口総合病院皮膚科主任部長の高山かおる先生に、日焼け止めを使うときのコツや肌荒れを感じやすい人向けの商品の選び方などを伺いました。
皮膚科医が教える!日焼け止めのNG行動と選び方
ユースキン製薬によると、約4人に3人は環境省が提唱する効果的な日焼け止めの塗り方に沿ったものとは異なる塗り方をしていることが判明しました。
どうやら塗り方だけでなく、日焼け止め効果を減少させているNG行動もあるらしく、早速高山先生に解説していただきました。
NG① 乾燥状態を整えることなく日焼け止めを塗る
乾燥した皮膚に日焼け止めを塗ると、ムラになりやすく、時間が経つと落ちやすくなります。
乾燥を感じる場合は、事前に保湿を行い、皮膚を整えたうえで日焼け止めを塗布することで、より均一に塗布でき、効果が高まります。
NG② シーンを考えずSPFやPA値だけで選ぶ
生活シーンによって必要な紫外線防止レベルは異なります。
環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」によると、日常生活(散歩や買い物)ではSPF10~20、PA+~++、屋外でのレジャーやスポーツではSPF30以上、PA+++以上が目安とされています。
NG③ 推奨量に満たない使い方をしている
塗る量を気にしていない、節約したいといった理由で、推奨量より少ない量を使ってしまうと、紫外線防御効果が十分に得られません。のびの良い商品でも適量を使用することが大切です。
環境省が推奨! 日焼け止めの正しい塗り方
顔なら大きめのパール大の量を5点に、ボディなら容器から直接線状に出してから、共に肌に負担をかけないようにやさしく広げてください。
参考: *2024年3月に10代~90代男女2,779名に実施したアンケート調査より
ユースキン製薬株式会社「肌育研究所」
紫外線環境保健マニュアル2020(環境省)
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