
吉野家の朝定食が“脳と自律神経”を活性化させる【研究結果】
株式会社吉野家は、東北大学ナレッジキャスト株式会社、株式会社NeUとの共同研究で実施した「朝食摂取に関する比較試験」の成果が、2025年6月10日発行の『日本栄養・食糧学会誌』に掲載されたことを発表しました。
朝食の「質」が脳と体にどう影響するのか
忙しい現代社会では、朝食を「食べるかどうか」だけでなく、「何を食べるか」がコンディションを左右する重要な要素です。
吉野家は日常の食を通じて健康をサポートする取り組みとして、栄養学と脳科学の視点から朝食の効果を学術的に検証してきました。
和定食が脳を“ON”にする? パン食との比較で明らかに
研究では、20代~50代の健康な男性54名を対象に、吉野家の朝定食とパン食を比較する8週間のクロスオーバー試験を実施。
被験者の脳活動(前頭前野の血流変化)と自律神経の反応(心拍数の変化)を調べた結果、以下のような特徴が明らかになりました。
●吉野家の朝定食を摂取した場合、前頭前野の血流が有意に増加
●心拍数も有意に増え、交感神経が活性化(=朝のスイッチが入りやすい)
つまり、パン中心の朝食に比べて、ごはんを主食とした和定食スタイルの方が、朝の脳と体を活性化する効果が高い可能性が示唆されました。
東北大学・村田裕之特任教授は以下のコメントをしています。
「吉野家の朝定食は、必要な栄養素をバランスよく摂取でき、パン食に比べて脳と自律神経を活性化する朝食であることが示されました。情報過多でストレスが多く、感染症のリスクも高い現代社会において、和朝食のような栄養バランスの良い食習慣が、ウェルビーイングの維持・向上に有効であることが改めて確認されました。」(村田特任教授)
パンもおいしいがパフォーマンスを上げるなら「和定食」
この研究成果は2024年5月の「第78回日本栄養・食糧学会大会」で発表され、学術的な査読を経て正式に掲載。
外食企業による日常食の科学的検証が認められた意義は大きく、吉野家では今後も、機能性食品の研究や健康に配慮した商品づくりに力を入れていくとしています。
■掲載論文情報
掲載誌:日本栄養・食糧学会誌(2025年6月10日発行)
タイトル:和朝食の継続摂取が脳活動の活性化に及ぼす影響
著者:梶原伸子、岡田拓也、村田裕之、辻 智子
責任著者:株式会社吉野家ホールディングス グループ商品本部 梶原伸子
<Edit:編集部>