胸椎ストレッチのやり方|硬いとどうなる?猫背・背中の張りとの関係と効果 (1/2)
デスクワークやスマホを見る時間が長く、背中が硬いと感じることはありませんか。
その背景のひとつに、背骨の胸の部分にある「胸椎」の動きにくさが関係している場合があります。
理学療法士・パーソナルトレーナーの大松 茉央登さん監修のもと、胸椎が硬くなる原因や猫背・肩まわりとの関係、毎日30秒からできる胸椎ストレッチのやり方を解説します。
胸椎とは?位置と可動域
ストレッチで動かしたい「胸椎」とは、背骨のどの部分を指すのでしょうか。ここでは胸椎の位置と、動く方向を整理します。
胸椎は背骨の胸の部分にある骨

背骨は上から順に頸椎・胸椎・腰椎と連なっており、胸椎は首の下から腰の上まで、胸の高さにある12個の骨を指します。
胸椎には左右の肋骨がつながり、胸のまわりを囲む「胸郭」を形づくっています。
胸椎が動く4つの方向と可動域の特徴

胸椎は、前に曲げる(屈曲)・後ろに反らす(伸展)・横に倒す(側屈)・ひねる(回旋)の4方向に動きます。
ただし、1つの骨あたりの可動域は大きくなく、12個が少しずつ動くことで背中全体の動きが生まれます。
胸椎が硬くなる原因
胸椎が動きにくくなる背景には、長時間同じ姿勢で過ごすことや運動不足、加齢など、いくつかの要因が関係します。
デスクワークやスマホで背中が丸まった姿勢が続く
デスクワークやスマホを見る時間が長いと、頭が前に出て背中が丸まった姿勢になりやすくなります。
この姿勢が長時間続くと、胸椎は前に曲がった位置にとどまったままになります。同じ位置で固定される時間が長いほど、背中まわりの筋肉もこわばりやすくなるでしょう。
運動不足で胸椎を動かす機会が少ない
日常的な運動量が少ないと、胸椎を反らす・ひねるといった大きな動きをする機会も少なくなりがちです。長時間座って過ごすことが多く、身体活動量が少ない人では、胸椎の可動性が低い傾向も報告されています。
加齢によって胸椎の可動域が低下する
胸椎の動かしやすさは、年齢によっても変化します。加齢に伴って胸椎の可動域は低下する傾向があるため、以前より背中を反らしにくい、ひねりにくいと感じることがあります。
胸椎が硬いとどうなる?猫背・肩まわりとの関係
胸椎が動きにくいと、背中を伸ばしたり、上半身をひねったりする動きがしにくくなることがあります。
また、背中が丸まった姿勢をとりやすくなったり、肩まわりの動かしにくさを感じたりする場合もあります。
胸椎が担う動きを首や腰で補うこともあるため、普段から背中を動かす習慣を取り入れることが大切です。
胸椎ストレッチで期待できる効果
胸椎を動かせるようになると、背中まわりだけでなく上半身全体に変化が期待できます。代表的な3つの効果を紹介します。
猫背や巻き肩の姿勢を整えやすくなる

猫背や巻き肩では、背中が丸まり、胸椎も前に曲がった姿勢になりやすくなります。
胸椎ストレッチで胸椎を反らす動きを取り入れることで、背中を伸ばした姿勢をとりやすくなり、猫背や巻き肩の姿勢を整えることにつながります。
呼吸が深くなりやすい

肋骨とつながる胸椎が動きにくい状態では、胸のまわりが広がりにくく、息を深く吸い込みにくくなることがあります。
胸椎を動かして胸郭に動きが出ると、呼吸のしやすさを感じやすくなる人もいるでしょう。
[トレーナー様:胸椎の可動性と呼吸のしやすさを結びつける説明の妥当性のご確認をお願いいたします]
肩や腕が動かしやすくなる
背中が丸まったままだと肩甲骨が動きにくく、腕を上げにくく感じることがあります。胸椎に動きが出ると、腕を上げる・後ろに回すといった動作が楽に感じられるような人もいるでしょう。
毎日30秒から始める胸椎ストレッチのやり方
デスクワークやスマホを見る姿勢では、胸椎が前に曲がった時間が長くなりがちです。

そこで今回最初に取り入れたいのが、反対方向にあたる伸展の動きです。普段不足しやすい方向から動かすことで、胸椎の動きを引き出しやすくなるでしょう。
基本のやり方
1. 四つんばいになり、両手を肩の下、両ひざを骨盤の下に置きます。

2. 両ひじを床につけ、前腕全体で体を支えます。

3. お尻をかかとのほうへ引きながら、胸を床方向へゆっくり沈めます。

4. 背中から胸のあたりに伸びを感じる位置で、呼吸を続けながら30秒キープします。
効果的に伸ばすポイント
腰を反らせず、胸から沈める
腰から反らせようとすると、動かしたい胸椎ではなく腰に負担がかかりやすくなります。おへそを軽く引き込んだまま、胸だけを床に近づけるイメージで行いましょう。
呼吸を止めず、痛みを感じない範囲で行う
伸びを深めようとして息を止めると、体に力が入りやすくなります。呼吸を続けながら、心地よいと感じる範囲までにとどめましょう。
入浴後など体が温まっているときは動かしやすく、取り入れやすいタイミングでしょう。
強い痛みやしびれを感じる場合は続けず、医療機関に相談してください。
背中が反らない・伸びを感じにくいときは
うまく胸が沈まないときは、両手の幅を少し広げる、手の位置を前に伸ばすなどで角度が変わり、伸びを感じやすくなることがあります。
床に手をつくのがつらい場合は、クッションや畳んだタオルの上に前腕を置いて高さを出す方法もあります。反りの深さよりも、胸のあたりが動いている感覚を目安にしましょう。
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